【独自スクープ】待ってました!! ランクル300の受注再開時期の目途が立つ

■世界情勢も関わる難しい舵取り

海外での需要が非常に高いランドクルーザーは、受注を再開しても国内向けの割り当ては少ないだろうと見られている
海外での需要が非常に高いランドクルーザーは、受注を再開しても国内向けの割り当ては少ないだろうと見られている

 世界情勢もさることならが、国内の自動車生産は、先の見通せない状況が続いている。今回お伝えした注文再開時期である「2023年年央」も、トヨタ販売店には7月中旬に通達されたものだ。

 この時点では、来年までにはある程度の数が生産でき、生産待ちの数も落ち着くと見ているようだが、工場の稼働停止や部品供給が安定しない現状を見ると、予定がさらに後ろ倒しとなる可能性もある。

 トヨタは、2022年の生産・販売目標を既に大きく下方修正しているため、無理な工場稼働や部品サプライヤーへの注文も行わないだろう。安全、確実に生産できる数を作り、結果として「何台出来上がるから、その後は予定通り(なのか予定変更)」という判断を、年度末にも出しそうだ。

 国産本格クロカンSUVのランクル300は、海外需要も非常に高く、日本向けに振り当てられるランクル300の台数は、メイン市場に比べると非常に少ない。ランクルの中心市場になる、中東地域を中心に、今後も生産割当は考えられていくはずだ。日本向けが飛躍的に増える見通しは薄い。

 こうしたトヨタの生産状況はビジネスを考えれば当然であり理解できるが、なるべくランクルの生まれ故郷の日本の販売店にも早くランクルを届けてほしい。納期遅延、オーダーストップ、改良などで売るクルマも登録するクルマもほとんどない状態のトヨタ販売店も多い。このままでは経営が厳しいお店も増えていくだろう。

 車両本体価格が高く台当たりの利益も大きいランクル300は、販売店の経営を大きく助ける存在となる。これだけ売れたクルマだからこそ、ディーラーも大きな期待を寄せている車種なのだ。

 レクサスLX・NXも注文停止となり、カローラクロスなどの量販車にも、一時的な注文停止の波は来ている。この状況は、他の人気車種にも飛び火する可能性も高いだろう。再開時期が明示されないお休み状態が続くと、ディーラーの新車販売部門が開店休業状態になる日が現実に起こりそうだ。

 まずは新車の安定供給、そして予定通りの注文再開を願いたい。もちろんトヨタとて大きな試練に挑んでいる最中と思うが、ランクルのみならず、すべてのトヨタラインナップがこの混乱から抜け出せるよう、世界情勢の安定を期待したい。

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