■これから出てくるスポーツHV
もちろん、これから登場するスポーツHVにも注目モデルは数多い。
前号でもお伝えしたとおり、早くも次期GR86(トヨタ)の開発が始まっており、GRヤリスの直3、1.6Lターボエンジンを搭載するHVになるという情報が入っている。
このHVシステムには新型クラウンのDBHSが使われること確実で、システム出力は320psクラスになりそうだ。コンセプトは変えることなく、FRのスポーツクーペとなる。登場は2025年だ。
スイフトスポーツ(スズキ)も来年秋に登場する次期モデルではマイルドHV化されること確実だ。
エンジンは現行型の1.4Lターボの改良版で、これに13ps前後のモーターを組み合わせる。簡易的なHVではあるが、燃費性能の向上はもちろん、モーターアシストによる加速性能の向上とレスポンスアップも期待でき、意外と大きな進化を実感させてくれそうだ。予想価格は220万~250万円。
スーパーHVスポーツもスタンバイしている。レクサスLFAの後継となるモデルで、V8、4LツインターボのPHEV。エンジンが720ps、システム出力で950psとも言われるモンスターで、フェラーリやマクラーレンなど欧州スーパーPHEVと勝負するクルマとなる。
価格は4000万~5000万円クラスになるだろう。
このほか、まだ具体的な情報は入っていないが、スバルもマイルドHVのeボクサーを積極的に使ってくること確実で、現在は純ターボエンジンのWRX S4なども今後HVになる可能性は高い。
また、スバルのストロングHVはトヨタのTHSを採用することを公表しているが、4WDは独自の技術を開発する方針で、そちらもスバルらしさを存分に発揮してくれるだろう。
BEV化に邁進しているように見えるクルマ界だが、どっこいエンジン車も負けていない。スポーツHVの進化は、実はこれから始まるのだ。
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