かねてから開発中との情報が入っていたクラウンGRMN。標準モデルでさえニュルブルクリンクで鍛えたクラウン。
そのハイスペックバージョンとして登場予定の「クラウンGRMN」には大きな期待がかかっていた。422psを発揮するV6ツインターボを搭載予定など多くの情報がベストカースクープ班にももたらされていた。
しかーし!! ここにきてまさかの開発凍結なんて情報が入電。なってこったい、楽しみにしていた人も多いクラウンGRMNはこのまま闇に消えてしまうのか??
文:ベストカー編集部
ベストカー2019年7月10日号
■ほぼ完成していたクラウンGRMNが登場しない理由
今回、スクープ班がトヨタの新車計画について取材を進めていくと、情報筋から衝撃的な情報がもたらされた。開発が最終段階まで進んでいたクラウンGRMNが、開発中断となったというのだ。
中断、凍結……、表現はいろいろとあるのだが、完全に中止となったということではなく、当面は開発をストップし、具体的な投入計画は白紙に戻す、ということだ。
開発の現場では非常に前向きに進められ、実際、現行型クラウンの開発過程ではGRMNを念頭に置いた企画が進行していた。
しかし、新型に切り替わって間もなく1年を迎えようとするクラウンだが、トヨタ上層部の判断としては販売的に”厳しい”と見ているようなのだ。
基準車が必ずしも大ヒットとはいえない状況のなか、あえてスポーツ性能を高めたGRMNモデルを投入しても販売的に苦戦を強いられると見て投入を見合わせるという。
■V6ツインターボは幻に?? C-HR GRMNに望みを託す
クラウンGRMNは基準車にはない422ps/61.2kgmを発揮する3.5L、V6ツインターボエンジンを搭載。
さらに高めたシャシーチューニング、ボディ剛性アップなどにより、ベンツのAMGモデルやBMWのM5のような本格的Dセグメントスポーツサルーンを目指したモデル。
クラウンの持つ基本プラットフォームのポテンシャルの高さをベースにすれば、ハイレベルのスポーツサルーンが完成することは間違いない。
ただ、価格的には1000万円をオーバーすることになり、レクサスモデルとの価格バランス、また欧州スポーティサルーンとの価格面での競争力などを考えると「難しい」との判断になった模様。
ただし、完全に開発を中止したのではなく、現段階では中断とのことなので、再開に期待をしたい。マークGRMNは完売するなど引き合いがあるのも事実で、クラウンでも実現される可能性はある。
またこちらもかねてから情報のあるC-HR GRMNは開発は続行されているという。こちらもニュル仕込みでそもそものポテンシャルが高いシャシーも特徴。
価格についてもクラウンのような超高価とはならず、頑張れば手の届く1台になりそうだ。トヨタが妥協なく仕上げるGRMNの今後に注目だ。
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