これまで2020年モデルが現行型のラストモデルだとされてきたR35 GT-R。だがここにきて、2022年の生産終了に向けR35 GT-Rのファイナルモデルが準備されている、との情報が入ってきた。いったいどういうことなのか?
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※本稿は2019年9月のものです
文・写真:ベストカー編集部
初出:『ベストカー』 2019年10月10日号
■「2020年モデル」が最後じゃなかった!!
いよいよこの10月に発売開始となる「GT-R NISMO2020年モデル」が現行型の最終モデルになるとされていたのに、もうひとつ最後のモデル、しかも4000万円級の限定モデルが準備されているというR35 GT-R。
GT-R2020年モデルは税抜き2200万円。それよりもさらに2000万円ほど高価なモデルとはどんなものなのか? 現状では中身の詳しい話は届いていないが、20台規模の限定車になるといわれている。
R35GT-Rには世界50台限定の「イタルデザイン」があり、1億円以上の価格ながらすでに完売したという情報もある。100%カーボン製のボディで、外板パネルをすべて変えたイタルデザインはある意味浮世離れしたGT-R。
しかし、このクルマはエンジンに注目すべきなのだ。レーシングカーであるGT-R GT3のエンジンをベースに、手作業で組まれる720psの3.8Lツインターボを搭載しているのだ。
GT-R GT3の最新モデルは今年1月から発売を開始しており、価格は6000万円。GT3はカテゴリーにより変わるレギュレーションの関係で「550ps」以上という馬力表示になっているが、その性能を完全に解き放てば720psに達するということ。このエンジンが4000万円級ファイナルモデルに搭載される可能性が高いのだ。
もちろん、足回りやボディもGT3マシンのものを市販車用(車検が取れる)に変更して使われるだろう。
発売時期は定かではないが、R35 GT-Rは2022年まで生産されるといわれており、その最後の最後に登場することになりそうだ。繰り返すが、限定20台程度というから希少価値は相当なものとなる。
■次期R36GT-Rは3モーターで開発中
続いてもGT-Rの話。次期R36型のホットな情報を入手した。次期GT-Rは3モーターで開発を進めているという。
3モーターのハイブリッドというとNSXと同じだが、それとは異なるシステムで、実はそのヒントとなるクルマはすでに存在している。
「インフィニティQ60ブラックS」がそれで、日本風にいえばスカイラインクーペに当たるモデル。
V6、3LツインターボにルノーF1の技術を加えた3モーターハイブリッドで、まだプロトタイプの段階だが、台数限定で市販化される可能性もあるクルマだ。
「パフォーマンスハイブリッドパワートレーン」という名称が付けられたパワーユニットを搭載し、ベースエンジンの405psから571psにパワーアップさせている。
エネルギー回生システムを中心としたF1マシン直系のハイブリッドで、新世代GT-Rのパワーユニットとしてふさわしい成り立ち。GT-Rならエンジン自体ももっとパワーのあるものが使われるはずで、総出力は700psオーバーもターゲットになるだろう。
一時はR35型で消滅の噂もあったGT-Rだが、次期モデルの開発は進んでいる。
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