ヨーロッパの「IAA国際商用車ショー」、日本の「ジャパントラックショー」に比肩する世界の三大トラックショーの一つ(といわれている)「ミッドアメリカトラッキングショー」がいよいよ開幕しました。
頭文字をとってMATS(マッツ)と呼ばれる同ショーは、ご自慢の愛車を駆ってアメリカントラッカーが大挙して集結することでも知られています。
アメリカントラッカーといえば、自分のトラックを所有して自分の裁量で仕事をするO/O(オーナーオペレーター)が多数を占めています。
愛車フレートライナー・カスケディアでアメリカ大陸を走る日本人トラッカーのPUNKさんもO/Oですが、彼女には今回も本誌「フルロード」の特派員としてMATSのレポートをお願いしました。速報でお伝えします。
文・写真/なでしこトラッカーのPUNKさん(トラックマガジン「フルロード」特派員)
オーナーオペレーターが集うミッドアメリカトラッキングショー
2022年3月24日〜26日の3日間、ケンタッキー州ルイビルにてMATS(Mid America Trucking Show)が、ついに開催されました!
世の中にコロナが流行して以来、延期を余儀なくされてきた同ショーですが、今年のMATSは50周年記念として大いに賑わっております!
ほとんどの来場者が無料で入場できる事前登録をしているのですが、そのデータによると来場者は7万2548人、出展者数は1020社。来場者のうちO/Oは1万8000人、フリート関係は1万1000社という数字が出ています。
トラックショーは文字通り展示されたトラックを入場者に見てもらうイベントですが、MATSではその他にもFMCSA(米国運輸省-自動車運搬安全局)によるいろいろな法規のセミナーや企業による新規プロダクトの説明会、O/Oとして仕事をするにあたってのアイディア、大手運送会社のリクルートなどなど……、40種類以上ものセッションや今現在の業界についての教育セミナーも同時進行で行なわれています。
初日の24日は50周年セレブレーションとしてコンベンションセンターのフロントホールで午後6時から主催者の挨拶と同時にライブミュージックやグリルフード、ビールは売り切れるまで1ドルで振る舞うなど、大勢がとても楽しんでる様子でした。
もちろん私も参加しましたが、その後午後8時から9時半まで野外で行なわれる「PKY Light Show」に参加しました。
このイベントは、ピカピカに磨いたオーナー自慢のトラックをお客さんに見てもらい、どのトラックがベストかを競い合うもの。最終日の26日に投票結果が出たあと表彰式が行われる予定です
なぜかトラックメーカーの出展はなし
さて、初日に一日中、会場のブースを歩き回ったのですが、とっても重要なあることに気がつきました。それは、MACのダンプカー以外、どこを見ても何回同じところを歩き回っても、トラックメーカーのブースがないんです!
「えー!どうしてだろう?」。それが気になって仕方がありませんでした。
そこで翌日、大手トレーラーメーカーやタイヤメーカー、エンジンメーカーなどなどのブースで聞いたみたところ、「想像だけど、コロナの影響では?」という意見と「出展料や説明員の人件費など費用対効果を考えて今年は断念したのでは?」という意見の2つに大別れました。
また、MATSの会場を運営するオフィスのマネージャーに聞いてみたところ、「コロナの影響というのは違うような気がする。あと考えられるのは、トラックメーカーの新型車発表のタイミングが合わなかったのではないか」とのこと。
私自身、各トラックメーカーの新型車の情報を欲していたので、ちょっと残念。それでも「会場のブースを歩き回って楽しんでやろう!」と気持ちを切り替えて意気込んでいます。
実際、MATSの会場を回ると、同じドライバー仲間がたくさん集っていて、みな楽しそうな雰囲気。部品・用品のブースでは説明員に熱心に情報収集する人もいます。
MATSはやはりアメリカントラッカーが集うショーなんですね。この雰囲気、好きだな~。
でも、一つ問題があるとすれば、ふだんドライバーズシートに座りっぱなしで運動不足。急に1日中歩き回ったため足腰ガクガク&ぐっすり寝たのに疲れが全く取れないこと!
ひと昔前はもっと元気だったのに……。でも頑張って明日も会場を見て回るぞ~(笑)
【画像ギャラリー】アメリカントラッカーの祭典 MATS2022の出展車両(7枚)画像ギャラリー
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