日産ラシーンは1994年のデビューだから、2019年の時点で25年、生産終了からも約20年が経過するにもかかわらず街中でも目にするし、中古車マーケットでは専門店も存在するほどの人気を誇る。
SUVルックのクロスオーバーカーで、何よりも独特の雰囲気を持っている。ネオクラシックカーの領域になってきたと言っていいラシーンの中古車について、中古車のスペシャリストの萩原文博氏が考察する。
25年経過するがタマ数はどのくらい流通しているのか? 相場は? 人気のグレードは? などなど絶対に購入する時に参考になること間違いなしだ。
文:萩原文博/写真:NISSAN
【画像ギャラリー】今見てもあせない魅力を持つ日産のパイクカー
パイクカーの流れを汲むラシーン
日産ラシーン
販売期間:1994~2000年
新車価格:157万~219万8000円(デビュー時)
現在のSUVブームを先取りしたクルマの中に1994年~2000年に販売された日産ラシーンがある。
羅針盤が名前の由来となるラシーンは、「新・ぼくたちのどこでもドア。RUN !RUN !ラシーン」をキャッチコピーに1997年のマイナーチェンジまでドラえもんをキャラクターに使用していた。
ラシーンはシリーズ史上最も高品質を追求し1990年に登場したサニーをベースに、最低地上高170mmと若干ロードクリアランスを高めた2BOXスタイルのクロスオーバーSUVだ。
ただSUVとはいうものの本格的なオフロード性能はなく、あくまでも街乗りがメインとなる。Be-1やパオといったパイクカーの流れを汲んだモデルで、現在関西方面にラシーンを専門に扱う中古車販売店が存在するなど、中古車となって安定した人気を誇っているのだ。
そこで、今回はネオクラシックカーの領域に達した日産ラシーンの中古車事情に迫ってみる。
3ナンバーボディも存在
1994年に登場したラシーンのボディサイズは全長3980×全幅1695×全高1540mm(タイプI)という5ナンバーサイズとなっている。
デビュー当初は最高出力105psを発生する1.5L直列4気筒エンジンのみを搭載し、トランスミッションは5速MTと4速ATが組み合わされている。駆動方式は全車ビスカスカップリングを採用したフルタイム4WDを採用していた。
当時パジェロなどが人気だったため、一部グレードには背面タイヤを装着したグレードも設定されていた。
1997年1月にマイナーチェンジを行い、最高出力125psを発生する1.8Lエンジン搭載車を追加。さらに1998年には最高出力145psを発生する2Lエンジンを搭載し、ブリスターフェンダーを装着し3ナンバーボディのフォルザを追加。
トランスミッションは両エンジンとも4速ATのみで、駆動方式は4WDだが、2L車はアテーサ4WDを採用していたのが特徴だ。
コメント
コメントの使い方