2019年12月をもって国内生産を終了し、在庫のみの販売となった日産ジューク。
2代目ジュークは2019年9月に欧州で発表されているが、日本では発売されず、代わりにキックスが発売されるのは既報の通り。
生産終了となれば、中古車相場は上がっていると予想されるが、実際のところはどうなのだろうか? ジュークの中古車を今、買うべきなのか、モータージャーナリストの萩原文博氏が解説する。
文/萩原文博
写真/日産 ベストカーWEB編集部
【画像ギャラリー】日本未発売の2代目ジュークと日本発売予定のキックス詳細写真
すでにディーラーには在庫車はほぼない状況
国産コンパクトSUVの市場を開拓したモデルが日産ジュークだ。海外市場では新型が発表されているが、日本市場では初代ジュークの生産は終了し、2020年4月頃に後継車となるキックスが発表されるようだ。
2020年2月中旬現在、日産のホームページを見るとジュークは掲載中だが、首都圏の日産ディーラーに問い合わせたところ、販社単位の在庫はすでになくほぼ完売状態のようだ。
生産終了直後ということもあって、新古車や走行距離の少ない中古車が多く流通し、中古車相場が高騰しているのではないかと予想できるが、実際のところはどうなのか、調査してみた。
その前に、ジュークの歴史を簡単に振り返ってみたい。現在のコンパクトSUVブームの火付け役となった日産ジュークは2010年6月に販売開始された。外観デザインはクーペのようなシャープなデザインで、個性的なフロントマスクが特徴。
デビュー当初は1.5L、直4自然吸気エンジンを搭載した2グレードでスタートしたが、2010年10月には1.6L直4ターボエンジンを搭載した16GTを追加。
16GTの4WD車には新開発されたトルクベクタリング付きALL MODE 4×4-iが搭載され、高い走行安定性を実現している。
2011年5月には、専用のサスペンションを装着し、全高を1550mmと立体駐車場に対応させたオーテックジャパン製のアーバンセレクションを追加することで、都市部のマンション住まいのユーザーのニーズに対応させている。
2013年2月、ワークスブランドであるNISMOが手掛けたコンプリートモデルのジュークNISMOを発売。16GT FOURタイプVをベースにターボチャージャーの制御の変更や7速のマニュアルモード付きCVTに変更している。
さらに専用サスペンションや大径化した18インチタイヤとブレーキなど、走行性能を向上させている。
その後2014年11月にはエンジン出力をパワーアップさせ、8速マニュアルモード付CVTを採用したNISMO RSを設定している。
また、標準車のジュークは2014年7月にマイナーチェンジを行い、内外装の変更と同時に外観と内装色などから90パターンのコーディネートが可能な「パーソナライゼーション」を設定。
コンプリートカーのNISMOの一方で、ジュークは自分の好みどおりに作れる楽しさを味わえるモデルとなっているのだ。
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