初代ホンダ NSX(1990~2005年)
中古車情報サイト「カーセンサーnet」での掲載台数は2020年4月上旬現在、全国で87台。モデル全体の価格分布は約370万~約1600万円で、平均価格は約596万円というのが、NSX-Rを除く初代NSXのおおむねの現状である。
走行距離別に見ると、「距離が少ない=高い」「距離が多い=安い」という基本的な傾向はあるものの、それは「絶対」ではなく、「走行2万km台で540万円」という物件もあれば「走行5万km台で1500万円」という個体もある。要は「価格はコンディション次第」ということだ。
そして初代NSXの今後の相場は「おおむねキープ」ということになりそうな気配。
匿名を条件に話してくれた販売店はこう語る。「確かにコロナ以降、値下げして売り切ってしまいたい気持ちもある。
だが、例えば1400万円の物件を半値の700万円にすることはできないため、下げるとしてもせいぜい100万円。そんな半端で意味のない安売りをするぐらいなら、今はジタバタせず、事態収束まで静観を決め込んだほうが得策です」
財務的な体力に欠ける販売店が「当座のキャッシュ」を作るため、良質なNSXを安値放出する可能性もゼロではない。
しかし基本的には「安めのモノは変わらず安く、高値のモノも変わらず高く」というのが、初代NSXの短期的なトレンドになりそうだ。
日産R34スカイラインGT-R(1999~2002年)
ネオクラシックブームを背景に世界的に人気が爆発し、超絶高値が続いていたR34GT-R。その直近の状況は流通量が全国61台で、モデル全体の相場は約600万~約2100万円。平均価格はおおむね887万円だ。
こちらも初代NSX同様、走行距離別に見ると「10万km超」のグループが最多となっているが、それでも1000万円近い車両価格が付くことも珍しくないという事実が、このクルマの人気の加熱ぶりを表している。
しかしヒアリングによれば、海外からの買い攻勢が直近はかなり減ったため、海外相場に釣られる形での国内相場の爆騰は「ある程度収まっている」とのこと。
また今のところ為替は円安ドル高傾向だが、これが1ドル=90円ぐらいの円高になれば海外勢のパワーはさらに弱まり、R34GT-Rの相場はある程度沈静化する可能性もある。
だがそれは「一般的なスペックの中古車」に限った話。かなりの高値となる「VスペックIIの超低走行物件」等は、販売店としては「2000万円どころか、将来的には3000万円、4000万円になるかも」という“長期目線”で保有している場合が多い。そのため、短期目線で右往左往しながら安値放出するというケースは少ないのだ。
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