中古リーフの買い方、選び方、使い方
まず新車を含めこれからリーフを買う人は自宅駐車場で充電ができることが第一条件になると思う。理由は日産の充電プログラムであるZEPSの改訂だ。
どういうことかというと、2019年までのZEPS2は月2000円で日産ディーラーの急速充電気が使い放題で、この料金なら「自宅で充電せず、外部だけで行う」という使い方もできなくはなかった。
しかし2020年からのZEPS3では携帯電話の料金プランのようなものに変更され、外部での充電は「ZEPS2よりかなり高い」感覚になった。
この点を考えると電気自動車の大きな魅力であるエネルギーコストの安さ(エンジン付きのクルマならガソリン代、電気自動車なら電気代)を得るためにも、電気自動車を自分のものにする際には自宅で充電できる環境が必要だ。
■リーフのバッテリー交換費用
バッテリー交換を行うかはともかくとして、気になるリーフのバッテリー交換費用は以下の通りとなる。なお、バッテリーの部品代は消費税別、工賃は4万円程度だ。
●初代モデルの新品
24kWh/65万円、30kWh/80万円
●初代モデル24kWhのリサイクルバッテリー(フル充電時に新品時の72.5%から78.5%が保証されるというもの)/30万円
●現行モデルの40kWhの新品/82万円
中古リーフを購入するにあたり、どうするかだが、これは予算ごとに考えたほうがいいと思う。具体的な価格を挙げて考察していく。
車両本体価格が50万円以下のリーフの中古車
50万円以下の初代リーフ(前期型が中心だが、中期型も流通はしている)はバッテリーの劣化が残念ながら進んでおり、航続距離はよくて100km程度と考えたい。
そのためクルマの使い方が、買い物などの近距離専用、片道30kmの通勤用などであれば十分使える。
逆にそういった使い方限定であればリーフ自体の静かで力強くスムース、エアコンの効きのよさなどのメリットが存分に発揮され、リーフの素晴らしさだけを味わえるだろう。
選び方としては、バッテリーのコンディション(二段式のデジタルメーター下部、右側の残り航続距離とバッテリー残量が表示される部分の一番右側の12セグがフルとなるバッテリー容量の表示で確認できる)を必ずチェックする。
グレード、前期、中期といった年式、走行距離は目安にはなるが、絶対ではない。
理由はバッテリーのコンディションは急速充電された回数も関係することや、なかにはバッテリー交換されていると思われる物件もあるため一概には言えないのだ。
前述のとおり、バッテリーを交換するとなると決して安くない別予算が必要となるので、リーフの中古車はバッテリーの状態がすべてと言ってもいい。中古車の場合は、安いのにはそれなりに理由があることを認識しておく必要がある。
価格の折り合いで、納得できるバランスのものを選ぶといいだろう。
また事故車は電気の塊のようなクルマだけによほど安くない限り避けたいところだ。
電気自動車はハイブリッドカー同様に回生制動があるので、「年数、走行距離の割にブレーキパッドが減っていない」ということがある。
その場合例えば、「10年落ちで新車のブレーキパッドが着いていた」などとなると、いざ急ブレーキの時にブレーキパッドの裏板と摩擦材の接着剤が剥がれてノーブレーキのようになるという可能性もゼロではない。
納車前にでも確認してもらって、その際には早めの交換をしたい。
なお電気自動車にニチコンが販売しているEVパワーステーションに代表される電気自動車のバッテリーと住宅の中継機器(価格は消費税別39万8000~79万8000円、半額の補助金も出る)を組み合わせると、災害などの非常時などに「電気自動車に貯めた電力を住宅の供給する」といったことも可能になるので、中古リーフはそういった使い出もある。
コメント
コメントの使い方