人気車だけに中古車の価格はなかなか下がらない
それでは、先代ハリアーの最新の中古車事情を見てみよう。
一般的に中古車相場が最も大きな動きを見せるのは自車のフルモデルチェンジを行ったタイミングだ。ハリアーは2020年6月にフルモデルチェンジを行っているので、先代の中古車相場は下がっているはずだ。
そこで、最新のオークション相場の変動を調べてみた。2020年11月当時のオークションの平均価格は約215万円だった。その後目立った動きもなく横這いが続き、今月も約215万円をキープしていた。
東京のオークションでは横這いだったので、大阪も調べてみるとこちらも2020年11月が約220万円で、今月が約220万円とこちらも横這いという状況。さすがは人気車のハリアーだけに、フルモデルチェンジの影響は現在のところあまり出ていないと言える。
続いては、販売店での状況を見てみよう。現在、先代ハリアーの中古車の流通台数は約3170台と非常に豊富だ。平均価格は約261万円で、中古車の価格帯は約144万~約489万円と最安値でもまだ150万円近いという水準となっている。
年式ごとの平均価格を見てみると、前期型の2013年12月~2014年3月は約217万円。2014年4月~2015年5月が約226万円。2015年6月~2017年5月までが約251万円。
マイナーチェンジ後の後期型では2017年6月~2019年9月までが約309万円、2019年10月~2020年5月までは約342万円となっており、前期型は値落ちが進んでいるものの、ターボエンジンを追加した後期型では平均価格が300万円以上という高価格帯をキープしているのだ。
先代ハリアーの中古車は圧倒的に2Lガソリン車の2WDが多い!
オークション価格でも横這いとなっていたように、先代ハリアーは世代交代してもその高いブランド力は全く色あせていないということがわかった。
中古車のグレード構成を見てみると、中古車の流通台数が最も多いのが776台の2.0プレミアム2WD車で、中古車の価格帯は約174万~約368万円。続いて465台で2.0エレガンス2WD車となり、中古車の価格帯は約150万~約298万円で新車時価格が高いプレミアムのほうが高価格となっている。
そして3番目に多いのが前期型のみに設定されていた2.5HVプレミアムアドバンスドパッケージの226台。価格帯は約170万~約339万円で、最安値で比較すると、走行距離が延びた中古車が多いことや税金が高いこともあり、ハイブリッド車のほうが割安感は高くなっている。
また、2017年のマイナーチェンジで追加されたターボ車はプレミアム2WD車が56台と最も多く、価格帯は約240万~約336万円と高値をキープしている。
ガソリン車は2WDの中古車が多く流通しているが、同じグレードの4WD車の中古車相場を見てみると、2.0プレミアム4WD車は81台で、価格帯は約166万~約320万円。2.0エレガンス4WD車は101台で、価格帯は約172万~約299万円。
そして2.0ターボプレミアム4WD車はわずか9台で、価格帯は約251万~約341万円となっており、2WD車との価格差が縮まっているのが特徴だ。しかも2Lエンジンの4WD車は非常に流通台数が少ないので、これならばハイブリッド車のほうが探し安いと言える。
こうして見てみると、先代ハリアーの中古車は圧倒的に2Lガソリンの2WD車が多く、ガソリン車の4WDは少なめ。グレードではプレミアム、エレガンスが中心だ。
一方のハイブリッド車は最上級グレードのプレミアムアドバンスドパッケージが最も多いという新車時の売れ筋グレードに差があることがわかった。もし、4WD車を狙っているのであれば、ガソリン車よりハイブリッド車のほうが割安でしかも装備の充実したクルマが見つかる可能性は高いと考えられる。
しかし、これだけ先代ハリアーの人気があるとは驚いた。新型ハリアーの供給がひと息つくまで高値傾向が続きそうだが、逆に売る時も高値で売れるということになる。
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