国産Lサイズミニバン市場はトヨタ『アルファード/ヴェルファイア』が圧倒的なシェアを誇っているが、意外と激戦区となっているのが、コンパクトミニバンだ。
2021年3月に発表された一般社団法人 自動車販売協会連合会(自販連)の新車販売台数データを見てみると、ホンダ『フリード』が9764台。一方のトヨタ『シエンタ』が8682台となっている。
さらに2020年の年間販売台数を見てみると、フリードの7万6283台に対してシエンタは7万2689台とわずか3594台差で、フリードが7位、シエンタが8位となっている。そこで、今回はコンパクトミニバンのベストセラーモデルとなっているホンダ『フリード』の最新の中古車事情に迫ってみる。
文/萩原文博
写真/HONDA、編集部
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■現行型『フリード』は着実なアップデートを重ねる
2代目となる現行型フリードは2016年9月に登場。日本の道路事情にマッチした5ナンバーサイズをキープしつつ、先代モデルに比べて、1~3列目シートのヒップポイント間距離を90mm拡大。さらにスライドドア開口幅も拡大、ステップも390mmと低く抑えることで、居住性と利便性を向上させたのが特徴だ。
搭載されるパワートレーンは、先代フィットゆずりの1.5L直4ガソリンエンジン+CVTそして1.5Lエンジン&1モーター+7速DCTというハイブリッドシステムの2種類を用意。駆動方式はガソリン車に加えて、ハイブリッド車にも4WD車を設定しているのはライバル車のシエンタにはない推しの要素だ。
さらに、衝突被害軽減ブレーキシステムや高速道路での追従走行が可能なアダプティブクルーズコントロール(ACC)などの機能がパッケージ化したホンダの先進安全運転支援システムである「ホンダセンシング」を一部グレードに標準装備している。
フリードは2019年10月にマイナーチェンジを実施、内外装の変更とともにクロスオーバーテイストの「クロスター」を追加。さらに、運転支援システムのホンダセンシングを全タイプに標準装備とすると同時に、後方誤発進抑制機能を追加。
また、ACCは、加減速時によりスムーズなフィーリングとなるよう熟成させている。加えて、下り坂でシフトレバーを操作することなく、ある一定のブレーキ操作だけで、エンジンブレーキを併用したスムーズな減速が行えるステップダウンシフト制御をホンダのミニバンで初めて採用している。
また、2017年12月にカスタマイズモデルの「モデューロX」を追加。空力性能を向上させたエアロパーツをはじめ、専用のサスペンションの装着によって走行安定性を向上させたモデルである。2020年5月に標準車に続いてモデューロXもマイナーチェンジを行い、外観デザインが変更されるとともに、内装はプライムスムース×スエード調のシート表皮に変更されている。それでは、現行型フリードの中古車相場を見てみよう。
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