中古車の醍醐味は、新車では手の届かなかった夢のクルマを、割安な価格で手に入れられること。
最近では、日産 スカイラインGT-Rなど、中古車相場が値上がりしている車種もあるが、これはあくまでもレアなケース。多くのクルマは新車よりもリーズナブルな価格で中古車を手に入れることができる。
本稿で紹介する5車は、どれも新車時は“高嶺の花”だったものの、いま中古車としてそのハードルがグンと下がったモデル。なかには、GT-Rのように現役モデルながら初期モデルは大幅に手頃となっているスポーツモデルもある。
今回は、中古車検索における最安値物件の価格で100万以下、100万~200万円、200万~300万円、300万~400万円と価格帯で分類して紹介したい。
文:萩原文博
写真:編集部、HONDA、TOYOTA、BMW
先代センチュリーは100万円未満の中古車も!
まず、最安値物件が100万円以下で購入できる憧れのクルマは、日本の匠の技が結集したショーファードリブン、トヨタ センチュリーだ。
2代目となる先代のセンチュリーは1997年4月に登場。国産の市販車で初めてV型12気筒エンジンを搭載。このエンジンは左右のVバンクを独立して制御するため、片バンクにトラブルが発生しても、走行可能というスグレモノだった。
販売開始当時の新車時価格は925万~987万円だった先代センチュリーだが、現在中古車は118台流通しており、価格帯はモデルサイクルが長いこともあって25万~795万円と非常に幅広い。法人(会社)所有のクルマが多いため、走行距離20万km以上という物件も多いのが特徴だ。
一見すると、その走行距離の多さに驚いてしまうかもしれないが、法人所有車はメンテナンスが行き届いているケースが多い。定期点検記録簿にしっかりとこれまでのメンテナンスの履歴が残っているならば、買いだ。
現在、最も安く手に入れられるV12エンジン搭載車として、独特の乗り味は体験しておきたい。
フェアレディZは現行型のAT車が格安!
続いては最安値物件が115万円まで値落ちしている、現行型日産フェアレディZだ。
6代目となる現行型 Z34型フェアレディZは2008年12月に登場。現在はクーペのみとなっているが、2009年10月~2014年9月までは電動開閉式ソフトトップを採用したオープンも設定されていた。
ロングノーズショートデッキというクラシカルなスタイルを採用し、3.7L・V型6気筒自然吸気エンジンを搭載したFRスポーツカー。デビュー当時の新車価格は362万2500円~446万2500円だった。その後ハイパフォーマンスモデルの「NISMO」が追加されるなどバリエーションが拡充されている。
現在、クーペモデルの中古車は195台流通し、価格帯は115万~499万円となっている。中古車物件の平均走行距離は4.7万kmで、直近3カ月の平均価格の動きを見てみると、3カ月前の209万円から現在は215万円とわずかに値上がり傾向。
100万~200万円の価格帯の物件は84台で、グレードはスタンダードが最も多く、続いて最上級グレードの「バージョンST」が多い。
走行距離はMT車のほうが延びているが、AT車ならばこの価格帯でも1万km台という物件も見つかる。この価格帯で現行型Zを手に入れるなら、AT車を狙うのがベターだ。
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