「フリード」選択もあり!? 平均価格6万円上昇「旧型シエンタ」の中古車市場に変化あり!!

「フリード」選択もあり!? 平均価格6万円上昇「旧型シエンタ」の中古車市場に変化あり!!

 小さいお子さんのいるファミリーやシルバー世代と同居するファミリーに人気が高いのが、国産コンパクトミニバン。このカテゴリーは、トヨタシエンタとホンダフリードの2モデルによる寡占状態となっている。

 2022年6月にフリードが一部改良を行い、快適性や利便性を向上させると、8月にはシエンタがフルモデルチェンジを実施し、3代目となる新型が登場した。クルマの世代交代であるフルモデルチェンジが行われると、活発に動くのが旧型となったシエンタの中古車相場。

 最近は半導体不足などにより、中古車の注目度は高まっているが、国産コンパクトミニバンの人気車種である旧型シエンタの中古車市場はフルモデルチェンジによって、どのような動きがあったのかをリポートする。

文/萩原文博、写真/TOYOTA、HONDA

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旧型となったシエンタはどんなモデル?

2015年7月に登場した2代目シエンタ。写真は内外装の意匠が変更されたマイナーチェンジ後のモデル
2015年7月に登場した2代目シエンタ。写真は内外装の意匠が変更されたマイナーチェンジ後のモデル

 旧型となったシエンタは、2015年に登場。全長4235mmという取り回ししやすいボディの中に3列シートをレイアウトした優れたパッケージが魅力のコンパクトミニバンだ。特筆すべき点は、サードシート。ダイブイン機能付の5:5分割左右独立式シートを採用し、畳めばセカンドシート下に収納でき、広大な荷室が出現する。

 乗降性の優れた両側リアスライドドアは、開口幅665mmを実現するだけでなく、地面からの高さを330mm(4WD車は350mm)と低く設定することにより、誰でも乗り降りしやすいのが特徴だ。

 旧型シエンタが搭載しているパワートレインは最高出力109ps(4WD車は103ps)を発生する1.5L直列4気筒DOHCエンジンと1.5Lガソリンエンジンとモーターを組み合わせたハイブリッドシステムの2種類。トランスミッションは全車CVTが組み合わされ、駆動方式はFF(2WD)を中心にガソリン車にのみ4WD車が設定されている。

 2018年に行ったマイナーチェンジでは内外装の変更に加えて、「ファンベース」と名付けられた2列シート5人乗り仕様を追加。この5人乗りグレードの追加は、ライバルであるフリードに2列シート仕様のフリード+がラインナップされていたのが理由であるのは間違いない。

 シエンタファンベースは、リアシートを倒すと最大荷室長2065mmという大容量のスペースが出現し、26インチのマウンテンバイク2台を積んだり、車中泊を楽しんだりすることが可能。それに加えて、ラゲッジのサイドの壁にはユーティリティホールが各9個ずつあり、オプションパーツと組み合わすことでユーザーの使い方に合わせてアレンジ可能だ。

 運転支援システムは、プリクラッシュセーフティ、レーンディパーチャーアラート、オートマチックハイビームなどがセットとなった衝突回避支援パッケージ「トヨタセーフティセンスC」を全車にオプション設定。

 2017年8月に登場した特別仕様車のGクエロに、トヨタセーフティセンスCを標準装備した。2018年に行ったマイナーチェンジでは、「トヨタセーフティセンス」に、歩行者(昼間)検知機能を追加。

 さらに、アクセルとブレーキを踏み間違えた時などに、障害物を検知して自動でブレーキをかけるインテリジェントクリアランスソナー(パーキングサポートブレーキ<静止物>)を設定している。マイナーチェンジ後も小規模な一部改良や特別仕様車を設定し、商品性に磨きを掛けた。

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