4代目、5代目は世界最速のFFがターゲット
そして2015年に2代目と同様にイギリスで生産されるシビックタイプRが限定750台で国内販売された。
新開発の2L直4VTECターボエンジンは最高出力310psを発生し、このモデルからルノーメガーヌとのドイツニュルブルクリンク北コースにおけるFF車最速バトルが始まった。
そして、3代目シビックタイプRの登場から10年が経過した2017年7月、シビックタイプRがカタログモデルとして登場。
この5代目となるモデルはこれまでのベース車のチューンアップではなく、開発当初より理想のタイプR像を追求しゼロから開発されたモデル。
搭載されるエンジンは先代と同じ2L直4VTECターボで、最高出力は320psにパワーアップ。高剛性化したボディなどによりニュルブルクリンク北コースで先代モデルのタイムを7秒近く更新し、高い運動性能を示した。
神格化されはじめた初代
初代(EK9)
販売期間:1997~2000年
全長4180×全幅1695×全高1360mm、1595cc、直4DOHC、185ps/16.3kgm
デビュー時価格:199万8000円
駆け足でシビックタイプRの歴史と各モデルの説明をしてきたが、なかでもNSXタイプRが示した「タイプR」の方向性を具現化しているのはシビックタイプRにおいて初代から3代目とではないかと考えられる。
その理由として挙げたいのは究極の自然吸気エンジンを搭載しているからだ。その中でも日本国内で製造された初代と3代目は現在の流通している中古車の台数から見ても、その人気の高さが伺える。
そこで、今回はシビックタイプRの初代と3代目に絞って中古車事情について紹介する。
販売終了から約18年が経過した初代シビックタイプRだが、現在中古車の流通台数はこの3カ月の間多少増減はあるものの約60台で安定している。
中古車の平均走行距離は約12万kmで安定しているものの、平均価格は3カ月前が約148万円で、今月は約163万円と値上がり基調となっている。
所有しているユーザーからは多くの純正パーツが廃盤となって手に入らないと悲鳴が上がっているなかでも初代シビックタイプRの中古車は高い人気に支えられて値上がりしているのだ。
中古車の価格帯は約87万~約300万円と幅が広く、走行距離の多さや修復歴の有無よりコンディションの良し悪しが、ダイレクトに価格に反映されているようだ。
ボディカラーは圧倒的にグランプリホワイトが多く、黒は10台、黄色はわずか3台。タイプRといえばイメージカラーは白だが、中古車ではレアな黒や黄色が高額となっているのは興味深い。
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