自動車メーカーのホームページや中古車サイトに載っているクルマは、どれもカッコよく見えるのに、自分で撮影した愛車は残念な写真になってしまう。そんな人でも、撮影のポイントを押さえれば、誰でもカッコいい写真は撮れる。基本テクニックから映えに使える応用まで、クルマ撮影のテクニックを紹介していく。
文:佐々木 亘/写真:トヨタ・マツダ・スズキ
【画像ギャラリー】広報写真がレべチすぎ!! 車高が低くてカッコいい「スープラ」をギャラリーでチェック(16枚)画像ギャラリーチラシのようなクルマを撮るコツは3つだけ!
筆者はディーラー営業マン時代に、認定中古車掲載サイト用の写真を撮影していた。中古車サイトに使う写真の取り方には、クルマ撮影の様々なテクニックが詰まっている。
今回は、クルマのフロント部分を含めた全体を撮影する時のテクニックを紹介していく。
1つのポイントは、クルマを撮影場所に対して斜めに置くことだ。クルマを背景に対して90度に立てるのではなく、浅めなら右斜め30度、深めなら60度くらいなるように置くことが大切。
助手席側のタイヤが見えるように配置すると、映りがよくなる。正面から見たときに、車両の左角を境にして、フロントとサイドが3:1の割合でカメラに向くようにすると良い。浅めに置いた場合は、フロントとサイドの割合を逆にしよう。
2つ目のポイントは、クルマの角度が決まったら、その場でステアリングを右方向へ1回転させること。すると、ホイールがカメラの方を向くので、サイドシルエットが美しく見えるのだ。
3つ目のポイントは、カメラの高さだ。ついつい顔の高さに構えてしまうが、これはNG。クルマのヘッドライトの高さまでカメラを下げると、写真に迫力が出る。しゃがんで撮影するのがベストだが、難しい場合には腰の位置にカメラを構えて撮影すると、いい写真が撮れる。
カメラは水平に構えてシャッターを切ろう。最近のスマホでは、カメラ画面に水平を示す線が入るようになっているので、ガイドに従えばOKだ。
【画像ギャラリー】広報写真がレべチすぎ!! 車高が低くてカッコいい「スープラ」をギャラリーでチェック(16枚)画像ギャラリー焦点距離44mmを使えば迫力のある写真に仕上がる
最近のスマートフォンのカメラ性能は飛躍的に向上している。特にiPhone14Proシリーズ以降のカメラは、クルマを撮影するのにもってこいなのだ。
iPhone14Pro以降のiPhoneで使いたいのが、2倍ズーム時に適用される焦点距離48mm相当のカメラレンズ。この焦点距離48mmレンズの画角は、人の目の見え方に最も近いと言われている。
一般に、スマホで写真を撮ると、広角レンズ(24mm)故の画角の広さに、撮影した写真に違和感を覚えることも少なくない。それが、2倍望遠ズームの48mmになると、見え方が自然に近くなる。
クルマとは少し距離をとり、カメラを2倍ズームに設定してから撮影すると、出来上がった写真の迫力が変わるだろう。これは身近なミニカーや動物、子供の写真を撮影する際にも使えるテクニックだ。レンズの焦点距離について勉強するのは難しいので、とりあえず単一の被写体を撮影する場合には、2倍望遠で撮影すると覚えておくといい。
【画像ギャラリー】広報写真がレべチすぎ!! 車高が低くてカッコいい「スープラ」をギャラリーでチェック(16枚)画像ギャラリーあえて直してもらうのもアリ
ここまで注意しながら撮影しても、色味の具合や光の入り方などで、イマイチな写真が出来上がることも多い。そんな時に使いたいのが、スマホに標準搭載されている編集機能だ。
こちらの機能も、カメラ同様に質が高くなっており、下手に手動で調整するよりも、スマホにまかせて自動調整してもらう方が、仕上がりが綺麗になる。写真の修正というと二の足を踏む人も多いと思うが、今回行うのはあくまでも「調整」だ。より肉眼で見た状態に近い写真を、スマホに作り出してもらおう。
写真撮影は、基本の技を身につけて応用へ、そして文明の利器は最大限に使うこと! 愛車が映える写真撮影は楽しいぞ。
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