スバル最大SUV「アセント」今年後半に日本上陸へ!! エクシーガ以来8年ぶり3列シート+水平対向エンジン復活か

スバル最大SUV「アセント」今年後半に日本上陸へ!! エクシーガ以来8年ぶり3列シート+水平対向エンジン復活か

 スバルは2026年6月6日、米国インディアナ州で生産する3列ミッドサイズSUV「アセント」(北米仕様名:Ascent)の日本市場への導入を「検討している」と正式に発表した。公式リリースによると、日本導入は2026年後半を目途としており(近い!)、日米貿易合意を受けて国土交通省が2026年2月に新設した「米国製乗用車の認定制度」を活用する。この制度を活用した国内販売はトヨタがハイランダー・タンドラ、日産ムラーノ(796万4000円)が導入決定済み、ホンダパスポート、インテグラも導入を表明しており、スバル アセントもこれらに続くと考えられる。発表に合わせて、アセントは6月5日から7日まで富士スピードウェイで開催中のスーパー耐久富士24時間レースのイベント広場に実車が展示されており、日本のファンが初めてその巨体を間近で確認できる機会となっている。

文:ベストカー編集局長T、画像:ベストカー編集部、スバル

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スバル現行最大ボディ——アセントとはどんなSUVか

 アセントは2018年から米国を中心に販売しているスバルのフラッグシップSUVで、現行ラインアップ中最大のボディサイズを誇る3列・7〜8人乗りのミッドサイズSUVだ。生産はSubaru of Indiana Automotive, Inc.(SIA)が担っており、ファミリーユーザー向けに設計された”アメリカのためのスバル”として高い評価を受けてきた。

北米スバルの売れ筋車「アセント」。スバルが「2026年後半に日本市場導入を検討」と発表。これはもう導入決定と言ってもいいのでは!???
北米スバルの売れ筋車「アセント」。スバルが「2026年後半に日本市場導入を検討」と発表。これはもう導入決定と言ってもいいのでは!???

 エンジンは水平対向4気筒2.4L DOHC直噴ターボで最高出力260馬力・最大トルク277lb-ft(約376Nm)を発生。リニアトロニックCVTと組み合わせ、スバルのコアテクノロジーであるシンメトリカルAWDと悪路走破システム「X-MODE(ヒルディセントコントロール付き)」を全車標準装備する。牽引能力は最大5000ポンド(約2270kg)と、本格的なトーイングも視野に入る実力派だ。

 安全装備面ではスバルのお家芸「アイサイト」ドライバーアシストシステムを全グレード標準搭載。ブラインドスポットディテクション、リアクロストラフィックアラート、自動緊急ステアリングなど充実した予防安全機能を備える。ボディはスバルグローバルプラットフォーム(SGP)採用による高剛性で、振動・騒音を抑えた快適な室内空間を確保。3列フルシートで最大8名乗車に対応し、ラゲッジスペースも最大75.6立法フィート(約2.14㎥)を確保している。

富士スピードウェイにてアセントの実車が展示、内装も記者に公開された。左ハンドルでディスプレイモニターがでかい。アイサイトXが搭載されるっぽい。導入が楽しみ
富士スピードウェイにてアセントの実車が展示、内装も記者に公開された。左ハンドルでディスプレイモニターがでかい。アイサイトXが搭載されるっぽい。導入が楽しみ

エクシーガ以来8年ぶり——待ちわびたファンに朗報

 スバルには、かつて日本でも3列シートを持つ自社製SUV・クロスオーバー車を開発・販売していた歴史がある。2008年に登場した「エクシーガ」は、4代目レガシィをベースにしたスポーティな3列モデルで、ドミンゴ以来10年ぶりとなるスバル自社製7シーターとして発売された。その後、2015年にはSUVテイストを強めた派生モデル「エクシーガ クロスオーバー7」へと進化を遂げ、水平対向エンジン×シンメトリカルAWD×3列シートという唯一無二の個性で根強いファンを獲得した。

3列シートでヒンジドア(スライドドアではなかった)だったけど、走行性能が高く、一部のスバルファンに支持が根強かったエクシーガ。友達が乗っていました
3列シートでヒンジドア(スライドドアではなかった)だったけど、走行性能が高く、一部のスバルファンに支持が根強かったエクシーガ。友達が乗っていました

 しかしエクシーガクロスオーバー7は2018年3月末をもって生産終了となり、スバルの国内商品群から3列シートが消滅することになった。本誌ベストカーも生産終了発表の際に「水平対向エンジンを搭載したクロスオーバー型ミニバンなんて、もうこの先二度と発売されないかもしれない」と追悼したほどで、多くのスバリストにとって忘れられない別れとなった。 

 それから8年——今回のアセント日本導入検討は、その喪失感を抱え続けてきたファンにとって、待ちに待った朗報でもある。ボクサーエンジン+AWD+3列シートというスバルならではの組み合わせが、今度はアメリカ仕込みのラージサイズで帰ってくるかもしれない。

トヨタ、日産に続け——日米貿易合意が生んだ新制度

 今回の日本導入を可能にした制度的背景をおさえておきたい。2025年7月の日米貿易合意を受け、国土交通省は2026年2月16日、道路運送車両の保安基準を改正し、米国製乗用車の新たな認定制度を創設した。米国で製造され、かつ米国で安全性が認証された乗用車等について、日本国内での販売にあたり追加試験なしで受け入れが可能となる仕組みだ。 

 米トランプ政権による日米自動車産業格差をすこしでも解消するための措置の一貫であり、米国で作ったクルマを日本でも売るようにすれば、現状の米国関税もすこしずつ改善するかもしれない。

 この「新認定制度」制度をいち早く活用したのがトヨタで、この制度を活用し米国工場で生産したハイランダーとタンドラを2026年4月に日本で発売した。続いて日産が6月3日からムラーノの受注を開始(796万4000円)し、スバル アセントはその流れを受けることとなる(ホンダもパスポートとインテグラの販売を宣言済)となる。

 注目すべきは、先行するタンドラやムラーノ同様に左ハンドル仕様での導入が想定される点だ。日本語ナビ非対応といった制約も生じる可能性があるが、ムラーノが先例となることで市場の受け入れ方が試されることになる。

日本での価格はいくらになる? ムラーノを参考に予想

 気になる日本での販売価格だが、現時点でスバルから公式発表はない。米国での販売価格と為替レート(1ドル=160円前後)、そしてすでに発表済みのムラーノの国内価格を参考にすれば、ある程度の目安を立てることができる。

 2026年型アセントの米国MSRPは以下のとおりだ。

  • Premium(ベース):40,795ドル → 約653万円
  • Limited:47,885ドル → 約766万円
  • Touring:51,165ドル → 約818万円
  • Onyx Edition Touring(最上級):51,995ドル → 約832万円

 これに輸送費、制度対応コスト、ディーラーマージンなどが加算されるため、実際の国内販売価格は単純な為替換算より上振れする可能性が高い。参考となるのが先行するムラーノで、日本に導入されるSVグレードは7,964,000円での販売となっている。こうした先例を踏まえると、アセントの日本価格はベースグレードの場合700万円台前半、上級グレードは800〜900万円前後になる可能性が高い。

富士スピードウェイのイベント広場に展示されております。今週末、スーパー耐久富士24時間レースにご参加の皆さんはぜひ立ち寄ってみましょう。でっかいです
富士スピードウェイのイベント広場に展示されております。今週末、スーパー耐久富士24時間レースにご参加の皆さんはぜひ立ち寄ってみましょう。でっかいです

 ムラーノが1グレードのみの導入であったのと同様、アセントも日本向けには絞り込んだグレード展開になるとみられる。300万〜400万円台のスバル国内既存モデルとは異なる、プレミアム輸入SUVとしての立ち位置となりそうだ。

富士スピードウェイでの24時間レースイベントで初展示!

 スバルは今回の発表タイミングに合わせ、アセントを2026年6月5日(木)から7日(土)にかけて、富士スピードウェイで開催中の「スーパー耐久富士24時間レース」のイベント広場に実車展示している。スーパー耐久は多くのクルマ好きが集まる国内屈指のモータースポーツイベントだ。ラリーやレース文化と深く結びついたスバルのブランドイメージを背景に、その場でファミリー向けフラッグシップSUVを初披露するのは、スバルらしい演出といえる。

関税対策の希望をつなぎつつ、高級SUVの選択肢を増やす

 水平対向エンジン+シンメトリカルAWD+3列シートという組み合わせへの需要は、エクシーガクロスオーバー7が生産終了してからも消えていなかった。それは中古市場でのクロスオーバー7の値崩れの遅さや、いまだにSNSで語り継がれるファンの声が証明している。そこへアセントの日本導入検討という朗報だ。

 日米貿易合意を背景にした国交省の新認定制度により、アメリカ生産の大型モデルが次々と日本市場に入ってくる流れは加速している。トヨタ ハイランダー・タンドラ、日産ムラーノ、ホンダパスポート&インテグラに続き、スバルのフラッグシップ3列SUVが名乗りを上げたことで、ランクルやパジェロ(復活予定)が牽引してきた国内ラージSUV市場に新たな選択肢が増えることになる。

 価格は700万〜850万円前後と予想され、左ハンドル仕様といった制約もあるが、「ボクサーエンジンで3列に乗りたい」という熱量のあるファンにとって、それは些細な問題かもしれない。2026年後半の正式発表を心待ちにしたい。

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