2020年の干支は十二支の最初である子(ね)、つまり子年ということになる。前回の子年である2008年は世界経済を揺るがしたリーマンショックに端を発した金融危機の記憶が新しいが、もう12年が経過しようとしている。
本企画では、子すなわちネズミ由来の車名が冠せられたクルマ、ネズミに関係するクルマ、子年に登場して現在も継続しているビッグネームなどについて見ていく。
文:ベストカーWeb編集部/写真:FIAT、MITSUBISHI、NISSAN、HONDA、MERCEDES-BENZ JAPAN、ベストカー編集部
【画像ギャラリー】2020年で還暦を迎えるフェアレディの歴代モデル
フィアット500
販売期間:1936~1955年
クルマ界のネズミの元祖といえば、初代フィアット500(チンクェチェント)で、フィアット500は都合3代が存在するが、チンクェマニアからは、『ご先祖様』と呼ばれているモデルだ。
この初代チンクェチェントは、全長3215×全幅1275×全高1377mmの極小のボディサイズで、街中をきびきび走ることから、トッポリーノの愛称で親しまれた。TOPOはイタリア語でネズミを意味し、トッポリーノとなることで小さなネズミの意味となる。
この初代フィアット500はオードリー・ヘップバーン主演の『ローマの休日』にも登場しているので、目にしたことある人も多いはず。
小さいボディで広い室内を実現させたことで人気となったが、油圧ブレーキ、独立懸架のフロントサスペンションなど、超小型車とは言え贅沢な作りだった。
三菱ミニカトッポ
販売期間:1990~1993年(初代)、1993~1998年(2代目)、1998~2003年(トッポBJ)、2008~2014年(トッポ)
1990年に軽自動車が新規規格になるのに合わせて登場したのがミニカトッポで、ミニカの全高を高くしたハイルーフ仕様とすることで広々とした室内スペースを実現していた。現在全盛を誇っているスーパーハイトワゴン的発想を盛り込んでいた。
トッポの車名はイタリア語でネズミの意味のTOPOで、背が高いノッポの意味も込めているという。
ミニカトッポは2世代にわたり販売され、1998年にトッポBJと車名を変更し、2003年まで販売された。
そしてトッポBJ消滅から約5年の月日を経て、eKワゴンをベースに背を高くしたスーパーハイトワゴンとして三菱トッポがデビューするも、2014年にeKスペースに更新を譲るかたちで1代限りで販売終了となってしまった。
ミニカトッポ、トッポBJ、トッポと車名を変更しながらも、トッポの車名は継承し続け、三菱の個性派軽自動車として認知されていたが、ミニカトッポは登場する時代が早すぎた感は否めない。
フェアレディ
販売期間:1960~1970年(フェアレディ)、1969年~(フェアレディZ)
2019年にフェアレディZは50周年を迎えたが、フェアレディZの前身モデルであるダットサンフェアレディが誕生したのは60年前の1960年の子年だ。
日産は1960年1月にダットサンフェアレデー1200を発売開始。フェアレデーというのは誤植でもなんでもなく、最初はフェアレディではなくフェアレデーとして登場し、その年の10月にフェアレディに改名。
フェアレデー1200→フェアレディ1200→フェアレディ1500→フェアレディ1600→フェアレディ2000と排気量アップ&進化し、1969年にフェアレディZにバトンタッチという歴史を歩んでいる(フェアレディ2000は1970年まで併売)。
1960年に誕生したフェアレディの車名はまさに人間でいえば60歳の還暦となるわけだ。
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