いまや神グレードの仲間入り! やっぱりイイよね!! 「ハイウェイスター」

いまや神グレードの仲間入り! やっぱりイイよね!! 「ハイウェイスター」

 日産のミニバンを中心に展開するハイウェイスターシリーズ。今年で誕生から30年を迎えたが、その存在感や人気は今でも健在。もはや、ラインナップに必要不可欠な存在にまでなっている。今回はそんなハイウェイスターシリーズを深掘りしてみよう。

文:木内一行/写真:日産自動車

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専用装備でスポーティ&スタイリッシュ、そして精悍に

 ちょっとクルマに詳しい人であれば、「あぁ、アレね」とイメージできるほど市民権を得ているハイウェイスターシリーズ。さまざまな車種で展開するグレード自体珍しく、なかでもこれほど認知されているものは非常に稀だ。

 その人気の秘密といえば、やはり専用のエアロパーツをまとったエクステリア。スポーティなテイストながら上品さやスタイリッシュさを感じさせるスタイルは、まさに大人のカスタマイズモデルといった雰囲気。また、専用のカラーや素材を使うことが多い精悍なインテリアも、ユーザーから支持されているポイントだろう。

 そんなハイウェイスター、これまでにさまざまな車種に設定されてきたが、今年でなんとデビュー30年。四半世紀以上輝き続けているのである。

不動の人気グレードはラルゴから始まった

いまや神グレードの仲間入り! やっぱりイイよね!! 「ハイウェイスター」
ハイウェイスター第1弾となったのがラルゴ。フロントエアスポイラーやサイドシル&リアバンパープロテクター、リアスポイラーなどを装着してスポーティにドレスアップ。2トーンのボディカラーも、見切り位置を変更した専用色だった

 日産を支える柱のひとつにまで成長したハイウェイスターだが、初めて設定されたのは3代目ラルゴ。1995年8月のマイナーチェンジ時に新グレードとして追加されたのが始まりだった。

 手がけたのはオーテックジャパン(現:日産モータースポーツ&カスタマイズ株式会社・カスタマイズ事業部)で、専用のエアロパーツやシート地を採用して精悍なエクステリアや高級感のあるインテリアを演出。標準車とはひと味違うテイストがユーザーにウケ、それまでとは異なる層も飛びついたのだ。

 ただし、特装車扱いのため持込み登録が必要などの問題があり、生産体制がその人気に応えることができなかった。そこで、マイナーチェンジ以降は生産工場で完成車として仕上げられるようになり、カタログモデルに昇格したのである。

 そのヒットを受けて1996年8月にはセレナにもハイウェイスターを追加。こちらもラルゴと同じような架装を施し、当初は特装車扱いだったが翌年にはカタログモデルとなった。

キング・オブ・ミニバンもエアロパーツでイメチェン

いまや神グレードの仲間入り! やっぱりイイよね!! 「ハイウェイスター」
1998年のマイナーチェンジ時に追加された初代エルグランドのハイウェイスター。スポイラー類のほか、専用フロントグリルやエキゾーストフィニッシャーなどを装備。ガソリン仕様(VG33E)とディーゼル仕様(QD32ETi)があった

 キング・オブ・ミニバンとして、日産ミニバンラインナップのフラッグシップを長らく担ってきたエルグランド。今ではライバルのアルファード/ヴェルファイアに大きく水をあけられてしまったが、これまでの販売面でハイウェイスターの販売面での貢献度はかなり大きい。

 初のハイウェイスターは初代で、1998年1月に追加された。Vグレードをベースにエアロパーツのほか、専用のシート地やフィニッシャーを採用。ボディカラーはシルバーMとホワイトP/プラチナシルバーMの2色展開だった。

 2002年に登場した2代目では当初からラインナップ。

 エクステリアは力強いボリューム感のある専用バンパーやアンダーボディの安定感を表現するフィッティングパーツを装着するとともに、-10mmローダウンして走りのフォルムを実現。

 マイナーチェンジではグリルのフルメッキ化やクロームホイールの採用でアメ車的な雰囲気が増し、存在感もいっそう高まったのだ。現行モデルにあたる3代目になるとハイウェイスターがメイングレードに昇格。標準グレードは2.5リッターモデルのみとなってしまった。

 ミニバンらしからぬロー&ワイドのボディは専用のエアロパーツでアグレッシブに架装され、走りのミニバン的な雰囲気を強調。15年にも及ぶ長いモデルライフを過ごしてきただけあり、外装のリファインも数回行われている。

 2020年のマイナーチェンジでは2.5リッターの標準グレードが廃止され、ついにハイウェイスターのみのラインナップとなった。それほどまでに、エルグランドでのハイウェイスター人気は高かったのだ。

次ページは : さまざまなモデルに波及したハイウェイスター

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