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「サビの首輪」が目立つ、フロントフォークのカラーの削り出し製作

配信元:WEBIKE
「サビの首輪」が目立つ、フロントフォークのカラーの削り出し製作

YAMAHA Trail 250 DT-1 1969 Vol.16

レストア直後に起こるトラブル=うみ出しのための走行距離を重ねているヤマハトレールDT1。先日、車両を預けているバイク仲間から電話があり「サビが目立つように……」との連絡があった。組み立て時には「ステンレスの削り出し部品で、ポリッシュ仕上げかな……」と思っていたライトステーの化粧リングが、いつのまにかサビだらけになっていたので、ここではアルミ削り出し部品を作ってサビ対策 しよう。

 
文/たぐちかつみ
 

メンテナンスリフターが「バイクいじり」を楽しくする



トップボルトを緩めて取り外さないと、トップブリッジに段差があるためフロントフォークを抜き取ることができない初期シリーズのDT1。フロント周りの整備性は今ひとつ。



バイク用メンテナンスリフターがあれば「作業性」が大きく変わり、当然ながら、やる気も湧いてくる。以前は足踏み式だったが、現在は電動ハイドロ製リフターを導入している。

 
 
 

部品の工作時は、その名の通り「工作機械」が威力を発揮



ヤマハ純正部品はアンチモン素材のダイキャスト部品にクロームメッキ処理を施したものだが、ここではアルミ2017Sのムク棒から旋盤削り出しで化粧カラーを製作してみた。



鉄部品寸法を再現しながら削り出し製作したアルミ製化粧カラー(左)。摺動箇所ではないので、アルミ製部品でも問題はないはずだ。サビ始めた部品はメッキ処理を忘れたのか?

 
 

組み立て復元手順ひとつで「作動性」や「タッチ」が様変わり



取り外したいトップボルトはハンドルと干渉して抜けない。仕方ないので、ハンドルを宙に浮かせた状態でトップボルトを抜き取り、インナーチューブを下へ引き抜いた。



片側ずつフォークを抜き取り、ライトステーの化粧リングを交換しながら復元開始。フェンダーを復元する時にはアクスルシャフトを差し込み、締め付け構築しながら復元した。



フロントホイールの復元時には、仮組後にブレーキレバーをしっかり握った状態を維持しつつアクスルシャフトを締め付ける。これによってブレーキパネルのセンターを出す。



フロントアクスルを締め付けたら前輪を浮かせてホイールを回転させてみよう。アクスルシャフト左右からプラハンで叩くことで、ベアリングが落ち着きスムーズな回転を得られる。

走行振動で「ウインカーの点滅が不安定」になってしまう



以前から気になっていた旧式ウインカーリレーを6V仕様のICウインカーリレーへ交換した。振動が多い高回転時にもウインカーの点滅スピードが一定になれば良いのだが……



通常走行中は普通に点滅したウインカーだが、信号待ちの右左折時に空吹かしをすると、点滅スピードが不安定になる。ICリレーに交換したものの、取り付け方法は要検討だ。



6V8Wのウインカーバルブ球はすべて新品部品に交換した。劣化したバルブをバラバラで使っていると、前後左右で明るさが異なり、点滅が不安定になってしまうこともある。

POINT
  • フルレストアのポイント・ほぼフルレストアが完成したので、実際に走って不具合項目を洗い出す作業を、通称「うみ出し試運転」と呼ぶ。組み立て復元初期には想定外のトラブルや不具合が出るので、試運転を繰り返し行いトラブルシューティングしよう。

夏場になるとオーバーヒートが原因で、アイドリングが不安定になりがちな空冷2ストモデル。マッハⅢやH2で酷暑日に走ると、そりゃもう大変だった。特に、H2の低速時に出たシャクリ感は、イヤになるほどの苦痛だった。その後、パーツコンストラクターとご縁があり、H1/H2用ピストンキットの開発に参加させていただくことができ、ピストンが新しくなってからは、気持ち良く走ることができるようになった。

今では世界中で数多くのユーザーさんに愛用されている、シフトアップ製「ドリームタイマーピストン」がまさにそれだ。このピストンキットの素晴らしさは、組み込んだユーザーさんならご理解頂けるはずだ。ピストンクリアランスを規定値で収められると、走りのコンディションも良くなることを改めて思い知ることができた。

アルミスリーブに特殊メッキを施した「ICBM®」の進化版、吸排気ポートへの「柱付ICBM®」を組み込んだときには、空冷でも水冷でも、2ストスポーツモデルのエンジンには「これしかない!!」と確信した。とにかく静かなエンジンなのだ。近所に住むヤマハDT1命のオーナーさんが、ガレージへ遊びに来た時に、ICBM®マッハのエンジン音を聞くなり「おれのDT1もこんな感じになるのかな!?」といったお話しもあった。

このDT1では、吸排気ポートへの「柱付ICBM®」にもチャレンジし、抜群の結果を得ることができた。クソ暑い酷暑日こそ、その違いがわかりやすいので、敢えて夏場にも走り回っていたDT1だが、柱付ICBM®だと、その違いは明確だそう。夏場と言えばオーバーヒートがつきものらしいが、アルミメッキシリンダーの柱付ICBM®エンジンは、真夏日、酷暑日でも、アイドリングが安定していて、信号待ちが苦にはならないそうだ。

さて、そんな夏場や秋の長雨=湿気が原因で、ライトステーをマウントする「リングのサビが目立ち始めて……」と連絡が入った。部品調達した際には「ステンレス棒から削り出した部品を、バフ掛けでピカピカに輝かせてあります」と伺っていた。

ところが、どうやら材料を間違えたのか、クロームメッキへ依頼し忘れたのか、サビの様子から、バフ仕上げされている鉄部品なのは明らか。ステンレスのバフ仕上げ部品の中に、クロームメッキ用の鉄部品が混ざってしまったのかも知れない。磁石で確認すると、勢い良くピタッと吸い寄せられた。

サビたままの部品では目立ってカッコ悪いので、アルミ棒から同寸で削り出し、バフ研磨で仕上げた部品へと交換。これで一件落着した。


詳細はこちらのリンクよりご覧ください。
https://news.webike.net/maintenance/515607/

「サビの首輪」が目立つ、フロントフォークのカラーの削り出し製作【画像ギャラリー】
https://news.webike.net/gallery3/515607/515612/

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