テスラのミドルクラスSUV、モデルYをベースにホイールベースを150mm延長して3列6人乗りのSUVとなったモデルY Lに試乗。はたして3列シートの居住性、走りの印象はどうだったのか?
文:ベストカーWeb編集部/写真:ベストカーWeb編集部
モデルYをベースとした3列6人乗りのパッケージング
モデルY Lのボディサイズは全長4980×全幅1920×全高1670mmと、ミドルクラスのSUVとしては大柄で、ホイールベースは150mm延長された3040mmとラージセダン並みだ。
ルーフラインを再設計して、外観からは3列シートを持つSUVとは思えない、流麗で違和感のないプロポーションを持つ。0.216というCd値も、788kmという一充電あたりの航続可能距離の延伸に寄与している。実車を見ると、1850mmのモデル3がかなり小さく感じる。
コクピットはモデルYと同様、15.4インチの“ぬるサク”タッチスクリーンが備わる、シンプルなデザインだ。後席の8インチタッチスクリーンはモデル3やモデルYと同じだ。
さっそく、身長178cmの筆者が2列目、3列目に乗り込んでみる。リアドアはモデルXのようなファルコンウイングドアではなく、オーソドックスなヒンジドアだ。2列目はキャプテンシートで、最大125度の電動調整式リクライニング機構と、電動で昇降するアームレストが付いている。
前席を最適なポジションにして2列目に座ってみると、座面も大きくゆったり座ることができる。膝前空間がこぶし1つ、頭上空間がこぶし3つと余裕がある。
3列目はキャプテンシートなので2列目シートの間を通ってアクセスできる。さすがに膝前空間、頭上空間ともに手の平が入る程度だが、小中学生2人であれば長時間でもゆったり座れるはず。
3列目は前席&2列目に装備されているシートベンチレーションはつかないが、シートヒーターが装備されている。1列目、2列目、3列目ともに電動パワーシートのほか、2列目&3列目のピラー付近にエアコンの側面吹き出し口が備わっているので快適だ。
ラゲッジスペースは6人乗車時には28インチ+20インチのスーツケースが積載可能。3列目の電動折り畳みシートをワンタッチで倒せば、モデルYの2138Lに比べて401L多い、2539Lと大型SUV並みのスペースを確保している。
3列目にはチャイルドシートが装着可能だ。ちなみにフロントフードの下には117Lの20インチのスーツケースが入る。
室内空間は前席、2列目、3列目ともに合格点だ。特に3列目は窮屈すぎて筆者は座れないだろうと予想していたが意外にもすんなり座れたので拍子抜けした(もちろん長時間乗車は辛い……)。
加速フィールは? 乗り心地はどうか?
パワートレインのスペックは未公表だが、アクセルを強く踏むと思わず「速い!」と声を発してしまうほど背中をドンと押される感覚の強烈な加速だ。駆動方式はデュアルモーターAWDで0~100m加速は5.0秒と、ミドルクラスSUVの体躯を感じさせないパフォーマンスである。
これほどの速さだと、足が固められて乗り心地が悪くなるのが常だが、このモデルY Lはフロアスチールビームを増強し、ボディ剛性を向上させた効果が出ていて、乗り心地は快適で上質だ。
電子制御アダプティブサスペンションはディスプレイで減衰量調整ができるほか、リアコンフォートモードを選ぶとリアの接地感が高まって上質でしなやかな乗り心地に変化する。それでいて、常用域では室内は静かだから、家族間の弾む会話も明瞭に聞き取れるに違いない。
とにかく3列6人乗りの体躯を感じさせない加速フィールとリニアなハンドリング、乗り心地と両立したスポーティな走りのテイストを感じ取ることができた。
国産SUVのBEVだと全高の高さもあり、コーナーではSUV特有の腰高感が感じられるが、テスラモデルY Lは接地感が高く、きついコーナーでもリバンドが少ない。自分が操る通りにトレースしていくので運転していて楽しかった。
一充電あたりの航続距離は現在販売中のテスラ車の最高となる788km。グレードによって異なるがモデル3は594~766km、モデルYは547~682km。ちなみに国産BEV・SUVはトヨタbz4Xが746km、日産リーフが702km、日産アリアB9が640km。









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