2026年6月18日に開催された三菱自動車の第57回定時株主総会で、ひときわ聞き逃せない質問が株主から飛び出した。「ギャラン、ディアマンテ、ランサーエボリューションといった往年の名車を復活させる計画はないのか」。しかもその株主は、昨年の総会での質問がベストカーWebに取り上げられたことにも触れた。ならばベストカーとしては、聞かないわけにはいかない。なぜ総会で“名車復活”を問うたのか。質問した本人、中島裕さんに話を聞いた。
文:ベストカーWeb編集部/写真:三菱自動車、ベストカーWeb編集部
【画像ギャラリー】「ギャラン、ランエボ復活を」と質問した株主&ランエボ&ロータスヨーロッパ画像一覧(13枚)画像ギャラリー三菱にはまだまだ眠っている「宝」がある!
2026年の三菱自動車株主総会で、ベストカー編集部が思わず反応してしまう質問があった。質問したのは、埼玉県在住の個人事業主であり、投資家としても活動する中島裕さん。中島さんは昨年の株主総会でも三菱自動車の名車復活について質問し、その内容がベストカーWebで記事化された。
そして今年も、やはり聞きたいことは同じだった。
新型パジェロ復活は大歓迎。しかし、三菱にはまだまだ眠っている“宝”がある。ギャラン、ディアマンテ、そしてランサーエボリューション。かつて三菱を三菱たらしめた名車たちの復活はないのか。
中島さんが総会で投げかけた問いは、単なる懐古趣味ではない。株主として、そしてクルマ好きとして、三菱自動車がもう一度「三菱らしいクルマ」で存在感を取り戻してほしいという期待そのものだった。
三菱自動車・岸浦恵介社長の回答は残念ながら「現時点での商品計画には(ギャランやランエボの復活は)入っていない」というものだった。そのうえで岸浦社長は今後の商品計画について「三菱らしさを前面に出していきたい」と言い、また「WRCのワークス参戦復帰は自分の夢」とも語っている。
こうした発言を引き出したキッカケを作った株主・中島さんに、ぜひ話を聞いてみたい!ということでベストカーのびかけに応じてくださり、緊急インタビューが実現しました。

三菱グループの株主総会には独特の「圧」がある
──まず、三菱自動車の株を買おうと思った理由を教えてください。
中島裕さん(以下、中島): きっかけはね、「ちょっと応援したいな」って気持ちから。自分たちが子どもの頃って、パリダカ(パリ・ダカールラリー)で三菱のクルマが砂漠を走って活躍していた時代じゃないですか。それに、かつて自衛隊のジープも三菱製だったですよね。だから大人になって、株を持ってみて応援してみようかなと思ったんです。
──株歴はどれくらいになるのでしょうか?
中島: 株歴はもう数十年になりますね。
──では三菱自動車の株主となったのはどれくらい前でしょうか?
中島:3年前かな。
──え……、3年…? わりと最近なんですね。
中島:そう、3年前。
──ええと……何かきっかけがあったんでしょうか?
中島:三菱は日本の歴史あるグループ企業ですし、やっぱり応援したい気持ちが大きかったんだよね。三菱自動車だけでなく、三菱重工、三菱ケミカル、三菱UFJ銀行と、三菱グループの株を4社ぶん持っています。
──な…、なるほど。ちなみに三菱自動車を含めた、三菱グループの株主総会って、なにか他社と比べて特徴はありますか?
中島:あるある。独特の「圧」があるよ。「おれたちは優秀なんだぞ」っていうような、上品だけど「負けられない」みたいな圧を感じます。
──へーー…おもしろいですね。中島さんは、三菱自動車の株主総会では、昨年に引き続き「旧車・ブランドの復活」について質問されていました。今年はパジェロ復活の話題もありましたが、昨年、ギャランやディアマンテの復活を強く訴えたのはなぜですか?
中島: 三菱の往年の名車には、70代のファンがいるからです。昔、子育てでお金がなくて買えなかった人たちが、子育てが終わって「若い頃に乗りたかったクルマにもう一度乗りたい」と思っている層が結構多いと思うんですよ。そういうお金を持っている人たちに向けて、クルマを出すべきだと。だってお客さんがいるってわかってるんだから。
【参考記事】「ランエボは復活しますか?」三菱自動車株主総会で今年も質疑応答、加藤社長「現時点で発売計画はありません……が」と回答
──なるほど。デリカD:5やデリカミニについてもアイデアをお持ちだと伺いました。
中島: 昔のデリカって、職人さんたちが荷物を積んで作業車として使っていた、真四角でデカいイメージがありますよね。最近のデリカD:5はギラギラしていたり、UFOっぽくなったりして、それはそれで面白いとは思うんですが、デリカD:5にしてもデリカミニにしても、バンっぽい需要があると思うんですよね。 もっと作業車っぽい、もっとシンプルな仕様に需要があるんじゃないかな。あと、デリカミニについて言いたいのが、床が低いから車椅子などの介護関係の車両に取り付けができないかなと思っています。福祉車両。
──デリカミニの福祉車両、ですか。後席部分にスロープが付いていて、車椅子を載せられるような。
中島:そうそう。これから(日本は高齢化が進んで、福祉車両の需要が)増えるのは決まっているんだから。
──中島さんご自身は、熱心にクルマを語る一方で、実は運転免許をお持ちではないとお聞きしました。
中島: ええ、免許はないんですが、マニアなんですよね。自動車の思い出といえば、長崎の日産に勤めていた叔父さんが、白い「ロータス・ヨーロッパ」に乗っていたんです。「サーキットの狼」みたいでしょう。 9歳の頃、その助手席に乗せてもらった時の光景が強烈で。シートはリクライニングができなくて、顔だけ乗り出して前を見るような感じで。インパネはスピードメーターとタコメーター、それと3つのランプ、周りの木枠……あの原風景がずっと思い出に残っています。
──そういったスポーツカーへの思い入れがあるからこそ、「ランエボ(ランサーエボリューション)」の復活も求めているのですね。
中島: そうです。やっぱり三菱自動車は、三菱自動車らしさをもっと打ち出してほしい。三菱といったらラリーでしょう。ラリー(WRCなど)は、一般の市販車を改造して公道を走るレースだから、一般ユーザーにウケると思うんですよ。F1のように専用に作られたクルマが走るのとは違って、自分たちが買えるクルマが活躍するわけですから。
──最後に、いち株主として三菱自動車、そして日本の自動車産業全体へのメッセージをお願いします。
中島:そこは やっぱり株主ですから、三菱には売れるクルマを作って、売上を上げて、しっかり配当を出してほしい。お金を持っているお年寄りの世代から、ちゃんとお金を取りに行けと思います。 それと、これからの日本の自動車産業については、おれね、もっとロボットをやるといいと思ってるんです。
──ロボット…、ですか。
中島:そうそう。日本は人口減少で、この先クルマに乗る人間は減っていきます。そんな中で、自動車会社が持っている立派な工場ラインをどう活かすかが鍵になると思っています。私は、産業用ロボットや介護用ロボット、ドローンなどを、その工場ラインで作るべきだと考えています。一社単独では無理かもしれないので、トヨタや日産などの各メーカーのラインを国策として分担し、日本の強みとして育てていくべきではないでしょうか。
中島さんの株主総会での発言などをより詳しく知りたい方は、「中島裕 Youtube」で検索すると、Youtubeチャンネルが出てくるそうで、「ぜひチャンネル登録お願いな!」と元気よくおっしゃっておりました。
【参考】中島裕さんのYoutubeチャンネル「中島裕WBS」
個性的なスタイルで、正直なところお会いした瞬間「変な人……なのかな」と思った本企画担当編集ですが、中島さん、話してみるとすごくしっかりした考えを持つ真っ当な人でした。これからも三菱自動車を応援しているとのこと。
ちなみに個性的な「いでたち」で数多くの株主総会に出席するため、『月曜から夜ふかし』(日本テレビ)や『ワールドビジネスサテライト』(テレビ東京)にも出演経験があるとのこと。どこかで見たことがあると思いました!
一緒に、ギャランやランエボが復活するまで応援し続けましょう。ありがとうございました!!
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