国内の自動車市場では王者として君臨するトヨタ。しかし国外では少々事情が違ってくる。とくにインドでは、王者として君臨するのはやはり昔からインド市場を重視してきたスズキ。チャレンジャーとなるトヨタはどんなクルマをインドに送り出す!?
※本稿は2026年5月のものです
文:角田伸幸/写真:ベストカー編集部
初出:『ベストカー』2026年6月26日号
スズキと勝負? トヨタのインド拠点化計画
2025年度に売上高50兆円を達成したトヨタが、次なる攻め手として「インドの一大拠点化」に動く。3工場を新設し、現地生産能力を100万台まで引き上げるという。
これまでインドといえばスズキの存在が絶大で、トヨタも2017年からの協業によりスズキからOEM供給を受けるなど「二人三脚」で歩んできた。
しかし、その関係に転機が訪れる。トヨタはマハラシュトラ州に3000億円を投じ、2029年から新工場を順次稼働。カローラ系3列シートSUVやPHEVを投入し、さらにムンバイ港から中東やアフリカ市場を攻略する「輸出拠点」としても活用する戦略だ。
迎え撃つ絶対王者スズキも、2029年までに新工場を稼働させ、2030年度にはアフリカでシェア10%を掲げる。これまでは「中高価格帯のトヨタ、小型車のスズキ」という棲み分けがなされていたが、双方が領域を広げれば、この構図は変わらざるを得ない。
40年超の歴史を誇るスズキの牙城を、巨人トヨタが猛追する。グローバルサウスの主導権を巡る、新たな戦いが始まりそうだ。
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