愛車を「長く、美しく、そして調子の良い状態で維持したい」と思うのはクルマを愛しているからこそ。でも、愛しすぎが故に……逆に愛車を傷めてしまっていること、してませんよね?
文:山口卓也/写真:写真AC
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「洗車機でクルマを洗うと傷がつくからやめたほうがいい」は今でもよく聞く。果たして本当にそうなのか?
洗車機のブラシが硬いナイロン製やプラスチック製だったひと昔前は、確かに浅い洗車傷が入ることもあった。
また、塗装面の浅い傷以外にも、取り外し(もしくは収納)不可のアンテナやエアロパーツ、サイドミラーなどにブラシや洗車機が接触することで傷が入ることもまれにあった。
しかし現在ではほとんどの洗車機が改良され、ブラシの材質は柔軟性に富み、吸水性に優れた布やスポンジブラシになっている。さらにセンサー類の精度も向上し、クルマの突起部分なども感知して避けることでトラブルは大幅に減っている。
また、最新の洗車機ではブラシを廃して高圧の水のみで洗浄する「ノンブラシ洗車機」も登場しており、洗車ブラシによる傷を心配する必要はほとんどない。
ただし、ボディにコーティング施工しているクルマの洗車機使用は要注意!
コーティングのなかには洗車機の使用を前提としているタイプもあるが、そうでないタイプも確かにある。
洗車機使用を前提としていないコーティング済みのクルマで、ワックスや撥水コートが施工される洗車コースを選んだ場合、すでにあるコーティング被膜の上に別の成分が重なることになる。
その結果、元々施工したボディ表面とは違う性質となってツヤ感が損なわれたり、汚れがつきやすくなったり……と本来のコーティング性能が発揮されなくなる場合があるので注意。愛車のコーティングが洗車機を推奨しないタイプの場合は、やはり手洗いで洗車することをお薦めする。
そして「高価なコーティングを施工したから洗車はしない」という人もいる。
現代のコーティング技術はひと昔前と比較すると格段に向上しているが、コーティングすることでボディの汚れや劣化を完全に防げるというわけではない。
雨水や走行時に跳ね上げた泥などがボディに付着すると徐々に塗膜やボディ金属部にダメージを与えてしまうので、やはり「汚れ落としのための洗車はコーティング施工車であっても必要」と覚えておきたい。
タイヤワックス塗りすぎ
洗車の後にタイヤワックスを塗ると、愛車全体がより一層キラキラと輝いて見える。しかし、このタイヤワックスの種類によっては愛車にダメージを与える場合があるので注意!
タイヤワックスには油性と水性があり、油性のものは黒々とした光沢あるツヤ感が特徴で、水性のものはツヤ感を少し抑えた自然な黒さが特徴。
だが、多くの油性タイヤワックスには石油系溶剤が入っている。タイヤには元々保護成分(クラック抑制剤)が浸透しているが、この石油系溶剤がタイヤ表面に作られた保護膜を破壊し、タイヤ自体がヒビ割れてしまうことがある。
よって、タイヤワックスを使う場合はできるだけ水性を選び、油性であっても石油系溶剤を含まないタイプを選びたいし、そもそも「用法・容量を正しく守って使う」べき。
タイヤのヒビ割れは紫外線や経年劣化、そしてタイヤワックスが原因の場合もあるが、実はあまり乗らないクルマも要注意。
タイヤにはゴムの劣化を抑制する「老化防止剤」が含まれており、走行による変形や発熱によってその成分が染み出すように設計されている。
使用頻度の低い「あまり乗らないクルマ」の場合、この老化防止剤が染み出すことが少なく、結果的にタイヤのヒビ割れが進んでしまうことがある。
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