95psのBOOSTモードや仮想7段シフトを備えるスーパーワンだが、後席にはNシリーズ譲りの仕掛けが残されている。背もたたみを倒せばフラットな荷室となり、座面を跳ね上げれば背の高い荷物にも対応。走るだけでは終わらない、小型EVの実用性をチェックした。
文/写真:ベストカーWeb編集部
【画像ギャラリー】スーパーワンは走りだけじゃない! Nシリーズ譲り後席や荷室をご覧アレ!(8枚)画像ギャラリー倒すだけでなく座面を上げられる二刀流
一般的なハッチバックのシートアレンジは、リアシートの背もたれを前へ倒して荷室を広げる方式だ。スーパーワンもリアシートのレバーを引けば、座面が沈み込みながら背もたれが倒れるダイブダウン機構を採用。荷室から続くフラットな床面を作れる。
これなら日常の買い物はもちろん、長さのあるアウトドア用品や大きな箱なども積みやすい。荷物を奥へ滑らせる際に大きな段差が生じにくいのもポイントだ。
さらに面白いのがチップアップ機構。リアシートの座面を背もたれ側へ跳ね上げると、後席足元から天井付近までの高さを荷物へ使える。背の高い植物や倒したくない荷物、立てたまま運びたいバッグなどを車内中央へ載せられるわけだ。
テールゲートから積むダイブダウンと、リアドアから積むチップアップ。荷物の形や重さに応じて積載場所を選べる。これは単に荷室容量の数字を増やすだけでは得られない、Nシリーズらしい使い勝手である。
29.6kWhの電池を積んでも4人と荷物に対応
スーパーワンは全長3580mm、全幅1575mmの小さなクルマだ。それでも室内寸法は長さ2010mm、幅1300mm、高さ1170mmを確保し、乗車定員は4名。ホンダは大人4人の乗車時にも日常で使える荷室を確保したとしている。
その空間を支えるのが、車体中央の床下へ収めた薄型29.6kWhバッテリーとコンパクトなeアクスルだ。EV化によってシートアレンジを諦めるのではなく、N-ONE e:をベースとした効率的なパッケージを活用。リアシートのダイブダウン・チップアップ機構もそのまま受け継いだ。
荷室の床下には小物を収める収納スペースも用意する。一方で、広大な荷室を持つSUVやワゴンではなく、乗車定員も4名。積載量そのものより、限られた空間を荷物に合わせて変形させるタイプの実用車だ。
普段は4人で買い物へ行き、週末は後席をたたんで趣味の道具を積む。時には座面を上げて背の高い荷物も運ぶ。刺激的な走りだけでなく、毎日の用事もこなせるから1台で所有しやすい。スーパーワンは本格スポーツカーというより、Nシリーズの便利さを残した電動ホットハッチなのである。
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