一人乗りの都市型小型EV「Lean3(リーンスリー)」が、全国のオートバックスカーズで購入可能になった。最高速60km/h、航続距離約100km、エアコン付きの小さなEVは、日常の足をどう変えるのか。10月から順次納車予定だ。
文:ベストカーWeb編集部/画像:PRTimes
「クルマは大きくなくていい」に応える一人乗りEV、Lean3
「買い物や通勤に使うだけなのに、大きなクルマを所有する必要があるのか?」――そんな疑問に真正面から応える存在が、リーンモビリティの都市型小型EV「Lean3(リーンスリー)」である。
オートバックスセブンは2026年8月26日から、Lean3の受注を全国のオートバックスカーズ店舗(一部店舗を除く)で開始した。納車は2026年10月から順次スタートする予定で、一部店舗では展示・試乗も行われる。
Lean3は1人乗りの「ミニカー」に分類される都市型小型EVだ。普通自動車免許(AT限定可)で運転でき、最高速度は60km/h。航続距離は約100kmとされている。
ボディは非常にコンパクトで、オートバックス公式ページでは全長2470mm、全幅970mm、全高1570mm。車体重量は約515kgで、乗車定員は1名となる。販売価格は169万8000円(税込)からだ。
ここで注目したいのが、単に「小さなEV」にとどまっていない点である。
キャビンにはエアコンを搭載。暑い夏や寒い冬でも、屋根付きの車内で移動できる。しかも家庭用100V/200Vコンセントから充電可能だ。ガソリンスタンドへ行くことを前提としない使い方ができるのは、近距離移動用モビリティとして大きな特徴といえる。
さらにLean3は、ボディを傾けながら走る「アクティブリーン技術」を採用。公式サイトによれば、最大リーン角は28度で、サスペンションとステアリングを制御し、旋回時や荒れた路面での安定した走行とコーナリングの楽しさを狙っている。単なる「移動の道具」ではなく、運転そのものを楽しませようとしているところがユニークだ。
オートバックスで買えることに大きな意味がある
Lean3の今回の受注開始で特に興味深いのが、販売チャネルである。これまで小型モビリティは、一般的な乗用車とは異なる販売・整備環境がネックになりやすかった。しかしLean3は、全国のオートバックスカーズで商談・購入が可能になる。
オートバックスグループは2024年2月から、電動キックボードなどの特定小型原動機付自転車を含む次世代モビリティを取り扱っており、試乗、購入、整備、メンテナンスまでをワンストップで提供する体制を整えてきた。今回のLean3も、そのマイクロモビリティ事業のラインアップを広げる存在と位置付けられている。
また、公式特設ページではLean3について「車検不要」「車庫証明不要」と案内されている。ミニカーという車両区分ならではの維持・保管面の手軽さも、このクルマを検討するうえで重要なポイントだ。
一方で、普通自動車免許が必要で、原付免許では運転できない。また、高速道路や自動車専用道路は走行できない。あくまで街中の移動を主眼に置いた乗り物であり、一般的な乗用車の代替というより「用途を絞った新しいクルマ」と考えるのがよさそうだ。
2026年10月頃からは一部店舗で展示・試乗が始まる予定。小さな車体にエアコンを備え、60km/hで走り、さらに車体を傾けて曲がる――写真だけでは分かりにくいLean3のキャラクターは、実車に触れることでより明確になりそうだ。
クルマの価値が「大きいほど便利」という時代から、「必要なサイズを必要なだけ選ぶ」時代へ変わるなら、Lean3はその変化を象徴する1台になるかもしれない。

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