無給油1980kmってマジか!! 第3世代e-POWER搭載キャシュカイがギネス記録達成!! じゃあ新型エルグランドの実燃費は?

無給油1980kmってマジか!! 第3世代e-POWER搭載キャシュカイがギネス記録達成!! じゃあ新型エルグランドの実燃費は?

 2026年8月5日、日産は第3世代e-POWERを搭載する欧州向け「キャシュカイ e-POWER」が、給油せずに1980kmを走行し、「外部充電や給油を行わずに非プラグイン式エクステンデッドレンジ電動SUVで走行した最長距離」としてギネス世界記録に認定されたと発表しました。

 この記録を支えたのは、日本では2026年6月に発売された新型「キックス」、そして翌7月に発売された新型「エルグランド」に搭載された第3世代e-POWERです。今回は、新型エルグランドを所有する筆者が、実際の走行で記録した実燃費を紹介しながら、第3世代e-POWERの燃費性能について考えます。

文:吉川賢一/写真:NISSAN

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無給油で1980km!! キャシュカイがギネス世界記録を達成

 今回、ギネス世界記録に認定されたのは、第3世代e-POWERを搭載する欧州向け「キャシュカイ e-POWER」での走行です。2026年7月14日から17日にかけて、コロンビアの首都ボゴタからカリブ海沿岸地域までを走行し、途中で一度も給油することなく1980kmを走破。「外部充電や給油を行わずに非プラグイン式エクステンデッドレンジ電動SUVで走行した最長距離」として、ギネス世界記録に認定されました。

 ラテンアメリカ日産の発表によると、スタート時に、燃料タンクを満タンにして封印。走行した各区間と距離も記録され、ギネス世界記録の審査員による確認を経て認定されています。

 今回の日産の発表では実際の燃料消費量が公表されていませんが、第3世代e-POWERを搭載するキャシュカイの燃料タンク容量は55Lであることを考えると、仮に満タンの55Lをすべて消費して1980kmを走ったとしても、単純計算では36.0km/Lに相当し、ゴール時に燃料が残っていたのであれば、実際の燃費はこれを上回っていたことになります。標高約2640mからの出発であり、ギネス世界記録への挑戦を目的とした特別な走行とはいえ、驚くべき結果です(※)。

 この第3世代e-POWER搭載のキャシュカイは、これ以前にも長距離走行で優れた燃費を記録しています。2025年8月に発表された英国での走行では、イングランド南西端のランズ・エンドからスコットランド北東端のジョン・オ・グローツまで、837マイル(1347km)を無給油で走破しました。平均燃費は3.76L/100kmで、日本で一般的な表記に換算すると約26.6km/L。目的地へ到着した時点でも、約100マイル(160km)ぶんの航続可能距離が残っていたとされています。

 また豪州タスマニアでも長距離走行が行われています。島内の都市部や高速道路、海岸沿いの道、勾配のある山間部を走り、一度も給油せずにタスマニアを一周。帰路のフェリーへ乗船した時点で走行距離は1209.2km、車載計の平均燃費は4.5L/100km(約22.2km/L)でした。その後も走行を続け、給油するまでの距離は1303kmに達しています。

 キャシュカイe-POWERのWLTP複合燃費は4.3~4.5L/100km。日本で一般的な表記に換算すると約22.2~23.3km/Lです。1980kmというギネス世界記録は特殊な条件下で達成されたものですが、英国と豪州タスマニアでの走行でも、WLTP値に近い、あるいはそれを上回る燃費を記録しています。異なる道路環境で安定して燃費を伸ばしている点からも、第3世代e-POWERが長距離走行で高い効率を発揮することがうかがえます。

(※この「1980km」については、発表直後から「ボゴタは高地で、海岸へ下るルートだから、燃費走行に有利だった」という指摘が出ています。出発標高と到達標高だけを見れば、位置エネルギーと回生ブレーキが効きやすい条件だったのは確かです。公式発表も「ボゴタからカリブ海沿岸まで」と要約しています。

 ただし、現地報道が伝える実ルートは単純な片道下りではありません。ボゴタを出てサンタンデール、アグアチカを経てカルタヘナ、サンタマルタまで海岸へ進み、その後また内陸へ戻っています。山岳部の登りも含まれ、平均速度はおおむね60〜90km/hとのこと。1980kmを通じてずっと下り続けたわけではない、と見るほうが実態に近いでしょう。

 したがって、36.0km/Lという換算値を日本の高速道路や日常走行にそのまま当てはめるのは適当ではありませんが、一方で、標高差だけで説明し切れる数字でもありません。同じ第3世代e-POWERでも、英国では約26.6km/L、タスマニアでは約22.2km/Lと、起伏や道路条件が異なるコースでWLTP値に近い、あるいはそれを上回る結果が出ています。ギネス記録は「特別な条件下での最長距離」として受け取り、技術の実力を見る材料としては英国とタスマニアの数字を併せて見るべきでしょう。)

第3世代e-POWERを搭載する欧州向けキャシュカイ。WLTP複合燃費は4.3~4.5L/100km(約22.2~23.3km/L)を達成している
第3世代e-POWERを搭載する欧州向けキャシュカイ。WLTP複合燃費は4.3~4.5L/100km(約22.2~23.3km/L)を達成している
コロンビアを無給油で1980km走破し、ギネス世界記録に認定されたキャシュカイ e-POWER。写真は認定証の授与式
コロンビアを無給油で1980km走破し、ギネス世界記録に認定されたキャシュカイ e-POWER。写真は認定証の授与式

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