「次期モデルの開発情報をスクープ!」といった華やかな見出しで報じられるのは、人気車であることが多い。もちろん売れているクルマはそれだけ買っている人が多いということであり、買っている人が多いということは、そのクルマに強い関心を持つ人が多いということだ。興味を持つ人が多い事柄を優先的に報じるのはメディアの役割である。うむ、確かに。
しかし売れてようと売れていまいと、作っている人や売っている人、ほしいと思っている人には関係ない話。当然、次期型の開発だって進んでいるモデルはあるし、そうした新モデルが起死回生、乾坤一擲を放つ可能性だってある。
そこで本企画では、現行モデルの販売はなかなか苦戦しているけれど、次期モデルが気になるクルマ、検討しているモデルの新型情報を紹介します。
まだまだ情報が錯綜しているモデルもありますが、数少ない情報を楽しみにしつつ、気長に待ちましょう!
文:ベストカー編集部
ベストカー2018年6/10号「売れてるクルマ、売れてないクルマの新車情報」
■レクサスGS 2018年4月の月販台数 225台
現在、販売されているレクサスGSは2015年にビッグマイチェンを受けたモデルだが、残念ながら次期型はなく、このまま消滅する可能性が高い。2005年のレクサス日本上陸以来ラインアップしてきたモデルだけに残念。今年12月にその代替モデルとして日本導入が予定されているESに置き換えられることになる。
■日産フーガ 2018年4月の月販台数 88台
セドリック/グロリアの実質的後継車として2004年に誕生、現行型(2代目)は2009年に発売した。次期型はベンツとのプラットフォームを共有するモデルで、北米のインフィニティQ70として登場する。注目はパワートレーンで、Q50/60に搭載されるV6、3Lツインターボが投入される。新型クラウンとガチンコのライバルとなり、入念な開発が進められている。
■日産スカイライン 2018年4月の月販台数 112台
次期型はスポーツイメージを高めて開発されるという情報もあるスカイライン。モデルサイクルを考えると新型の登場は2020年以降となるが、もちろん次期型は開発中。ライバルのベンツEクラス、BMW5シリーズ、アウディA6を上回る性能を目指している。注目は、この次期型に加えて可変圧縮比エンジン搭載のクロスオーバー車、インフィニティQX50を日本へ導入する可能性があること。
かつて「スカイラインクロスオーバー」は2009〜2016年に日本で販売されたが(米国販売名EX35)、再起を計るのであれば、今度はぜひ成功してほしい。
■日産シルフィ 2018年4月の月販台数 181台
かつて「ブルーバード」という車名で日本を代表するセダンとして活躍したモデル。2000年に「ブルーバードシルフィ」というセカンドネームを与えられ、現行型からは「シルフィ」とだけ呼ばれるようになった。その現行型シルフィ、デビューから今年で6年を迎えるが、次期型の実像はまだ見えてこない。今年の北京ショーで公開されたリーフの電動パワートレーンを搭載したEV、シルフィ・ゼロエミッションを日本にも導入する可能性はある。
このシルフィ、日本での販売は苦戦しているが、中国、北米(現地販売名:セントラ)、オーストラリア(同パルサーセダン)、台湾(同スーパーセントラ)として展開しており、日産ブランドの世界戦略車として活躍しているだけに、次期モデルの切り替えはかなり先になりそう。
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