渋滞……、イヤですよねぇ~。連休などでなくとも、土日の夕方ともなれば関越道や東北道などではいっつも10~20km規模の渋滞が発生しています。10年以上前のような、お盆時期の100km超え大渋滞!! というのは減っていますが、やっぱりクルマと渋滞とは切っても切れない腐れ縁。
この夏の渋滞をいかに乗り切るか!? 渋滞に関する疑問と対策を調べてみました。
※本記事は2017年のものです。
文・写真:ベストカー編集部
初出:『ベストカー』2017年7月10日号
■渋滞の発生原因には何がある?
一般的に「渋滞」とは交通の流れが阻害されている状態のことで、高速道路では40km/h以下の状態を「渋滞」としている。一般道では20km/h以下。ちなみに首都高では20km/h以下としているが、阪神高速や名古屋高速では30km/h以下となった状態を渋滞としている。
ではそうした渋滞の発生原因はどこにあるのか。
ネクスコ東日本のデータによれば、渋滞発生原因の圧倒的トップは「交通集中」だという。次点の事故が16%なのに対し、実に5倍弱の77%が交通集中由来の渋滞となっている。
■交通集中ってなんだ!?
一般道では片側1車線で交差点や信号などの交通の流れを阻害する要件がない場合、1時間当たりの交通容量は2000台とされている。片側2車線ならば倍の4000台/時となる。これを超える交通量が流入すると渋滞が発生する。
現実的には一般道には信号があったり交差点があったり、路上駐車のクルマがいるため、交通容量は上記よりも大幅に低下する。道路上の信号の連携が悪いと交通容量は激減し、渋滞発生の大きな要因となるため、近年では交通量の多い幹線道路などでは交通量に応じてリアルタイムで信号サイクルの調整をしたり、前方の信号との協調制御をするなどして渋滞発生を抑制している。
高速道路では……というと、いわゆる「サグ」に代表される交通のボトルネックが渋滞発生の大きな要因。サグというのはすり鉢状の道路状態のことで、緩やかな下り坂から緩やかな上り坂になる場面のこと。ネクスコ東日本のデータでも上り坂及びサグが交通集中発生箇所の62%という数字が出ている。
サグでは緩やかな下り坂から上り坂に差しかかった際、ドライバーは平坦路であるかの錯覚を起こしてしまうのだ。そのため自然と速度低下が起こることで後続車も車間距離を保とうと速度を落とす。これが連鎖すると渋滞となるのだ。
サグは名神高速の高槻バス停付近など渋滞発生の名所となる。いわゆる「渋滞の先頭」はサグであることが多いのだが、サグ部分を通過すると自然と渋滞が解消して流れがよくなるため、「アレ!? どこが渋滞の先頭だったの!?」と感じてしまうのだ。
ボトルネックとなるのはほかにトンネルやインターチェンジなどがある。トンネルは得てして上り坂の頂点付近にあるものだが、内部が暗く、開口部で進行方向が狭められているように感じ、ドライバーが自然とアクセルを緩めてしまうため速度低下が起こりやすいと言われている。また若干上り坂となっているトンネルも多いため、これがさらなる速度低下を招くのだ。
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