2021年10月4日、ホンダは国産メーカーとしては初めて、四輪新車オンラインストア「Honda ON(ホンダ・オン)」を開設した。オンライン上で商談、見積もり、下取り査定、契約まで可能なサービスで、まずは東京都内でサービスを開始した。
これは日本での「クルマの買い方」を変えるサービスとなるのか。自動車の販売や流通に詳しい渡辺陽一郎氏に、詳しいサービス内容と限界について伺った。
文/渡辺陽一郎
写真/ホンダ
■まずは東京で、4車種のみの取り扱い
今はインターネットを使って、さまざまな商品を購入できる。そこでホンダもオンラインストアの「Honda ON/ホンダ・オン」を2021年10月にオープンした。当分の間は東京都内に展開するホンダカーズ(ホンダの販売店)の84店舗で、納車や点検整備を受けられるユーザーが対象だ。
オンラインストアは、一般的にはインターネット上で商品を購入できる店舗だが、ホンダ・オンは、定額制でクルマを使うサブスクリプション・サービスを対象にしている。
トヨタのKINTOなどと同様、車両の使用形態としてはカーリースに分類され、「ホンダ・オン」では契約期間満了後などに車両を買い取ることも可能だ。今のところホンダ・オンを使って、サブスクリプション・サービスではなく、車両を直接購入することはできない。
また現時点では、ホンダ・オンを利用できる車種として、N-BOX、フィット、フリード、ヴェゼルを用意している。すべてのグレードを選べるわけではなく、各車種ともに2グレードを設定した。例えばN-BOXの場合、ホンダ・オンで利用できるグレードは、標準ボディのLとカスタムLだ。
ちなみに2021年1~8月において、上記4車種の新車販売台数を合計すると、国内で新車として売られたホンダ車の63%に達する。つまりホンダ・オンにこの4車種をそろえれば、大半のユーザーニーズに対応できる。今後、ホンダ・オンの需要が高まるに連れて、車種を増やす方針だ。
2021年度にホンダ・オンが目標とする取り扱い台数は、対象としている東京都内で新車販売されるホンダ車の1%だという。最初だから控え目な数字に抑えた。
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