コロナ禍においても自動車用品の販売は好調だ。2021年度は500万台の出荷も予測できるほどクルマにおける必需品となったのがドラレコ(ドライブレコーダー)だ。
だがその一方であまりにも製品数や種類が多く、購入時の規準もわかりにくくなってきているのも現実だ。そこで現在、ヒットモデルとなった商品から見えてきた「2021年度版ドラレコ購入のツボ」を紹介していく。
文/高山正寛、写真/Pioneer、Kenwood、Comtec
■とにかく種類が多すぎる
カー用品店に行けば販売コーナーは昔より(さらに)拡大、ネット販売はもちろん、家電量販店でも小さいながら販路を拡大しており、まさに絶好調のドラレコだが、とにかく種類が多すぎるのがネックとも言える。
過去にもベストカーWebで執筆したことがあるが、低価格であれば3000円台から、一方で5万円を超える高価格帯商品も販売されている。
ただ当時と比べると特に低価格帯の商品群は頻繁に改良が行われており、性能&コスパとも向上しているのも現実だ。
それでも広告などに記載されている“おいしい”スペックの羅列を見ると「これで十分」と吟味もせずに購入、ネット通販で言えば「ポチ」してしまい、後で「後悔した」という声もまだまだ聞こえてくる。
最近ではネット通販だけでなく、テレビ&ラジオショッピングなどでも扱う機会が多いドラレコだが、こちらでも机上のスペックのみを重視して後述する「2カメラモデルが本日はさらにここから値引いて1万円以下!」と声高に宣伝しているものもある。
誤解の無いように言ってくと、それ自体は商売のやり方なので文句を言う筋合いは無い。ただドラレコを始めとしたクルマ関連の商品は万が一の事故の際「証拠になる」など重要な使命を持っていることも事実だ。
SNSなどでは、「いざという時に録画されていなかった」という書き込みも散見されるが、これでは本末転倒である。
だからこそ単に価格の安さで選ぶことや、逆に「高価格だから絶対安心!」と安易に選択することも正解とはいえない。価格と機能のバランスを考えて購入するのが、現在のドラレコのトレンドとも言える。
■一気に人気モデルに躍り出た、あの会社のドラレコとは?
筆者は頻繁に前述したカー用品量販店や家電&ホームセンターなどにも足を運んで「フツーの消費者」つまり取材というスタイルを取ると、リアルな肉声が聞こえないこともあるので、ランダムに現場を回っている。
その中でここ数ヶ月、販売現場から高い評価を受けている商品(何店舗の担当者からもイチ押し)を聞いた。それが販売好調なパイオニアの「VREC-DH300D」という前後2カメラモデルである。
この手の商品に詳しいユーザーの過去のネットへの書き込みを見ると同社のドラレコの評判は決して高くなかったのは現実だ。しかし、それが今や販売や人気面でもトップクラスに躍り出たというのだから驚くしか無い。
ではなぜ「VREC-DH300D」が人気なのか? 実際に購入した人、現場の声、自分も実際テストした中から見えてきたことは「高機能と価格のバランスが抜群」ということだ。伝えたいことはこの商品から今のドラレコのトレンドが見えてくるということなのだ。
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