新車の納期遅延の影響で中古車人気が高まっている。そこで、中古車にまつわる疑問を達人たちに回答していただこう。お買い得となるクルマ選びはもちろん、中古車購入を考えた時に気になる部分もわかりやすく解説してもらっている。
達人たちの話を聞くと、中古車探しは「宝探し」なのだとつくづく思う。最高の物件を最高の買い方で手に入れられるよう祈っています!
●トピック
・進化の早いEV、PHEVを中古車で買っても大丈夫?
・軽の中古車はお買い得か? そうでもない??
・値上がり必至! 今すぐ買っておくべき中古車とは?
・定額中古車サービスのイイところ・ザンネンなところ
・メーカー認定中古車のいい部分とは?
・【番外コラム】よりよい中古車販売店の選び方
※本稿は2021年11月のものです
文/伊達軍曹、萩原文博、写真/Adobe Stock、ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2021年12月10日号
■進化の早いEV、PHEVを中古車で買っても大丈夫?
ド初期の日産リーフや三菱i-MiEVはさすがにスペック的にアレであり、バッテリーもそこそこ劣化しているはず。
またそこまで古くはなくても、走行距離が20万kmを超えているような中古EVやプラグインハイブリッド車は(←そんな物件があるかどうかは別として)、バッテリーは少なからず劣化していることが予想されるため、まぁ買うべきではないだろう。
しかし、5年落ち以内=2016年式以降であれば、進化といっても「この5年で決定的な進化を遂げた」というほどではなく、バッテリーの劣化レベルも微々たるもの。それゆえ、中古車として購入しても「問題はまったくない」というほかない。
もしも全固体電池が市販車に採用されれば、現在のEVやプラグインハイブリッド車は漏れなく過去の遺物となるだろうが、それはまだまだ先の話。
もしも電撃的に全固体電池が急きょ採用されたら潔くあきらめるとして、現段階では、「5年落ち以内の中古EVと中古プラグインハイブリッド車」を敬遠すべき理由はほとんどないのだ。
■軽の中古車はお買い得か、そうでもないか?
軽自動車の中古車はお買い得か? と聞かれると、お買い得とお買い得ではないがフィフティ・フィフティということになる。なぜそうなるのか。軽自動車の中古車は需要が高いため、価格が下がりにくいという現象が起こる。これは中古車が需要と供給のバランスによって決まるから。
車両価格が200万円以下の軽自動車でも、中古価格は案外高い。だからといって買取や下取り価格は高くないというのが現実である。品質を考えると安い価格の中古軽自動車はお買い得ではない。
では、お買い得な中古車とは一体どんなクルマなのだろうか。未使用車や登録済み新車という言葉を聞いたことがあるだろうか。高年式で登録しただけの中古車のことだが、こういった中古車は新車と比べると割安となるケースが多い。
例えば、軽自動車新車販売台数トップを続けるホンダN-BOXを2021年式、走行距離500km以下で検索すると約1900台がヒットし、N-BOX Gの新車と比べると約30万円も安い。車検期間が短くなるというデメリットもあるが、こういった軽の未使用車はお買い得といえる。
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