早くも受注3万台突破!! 新型ノア&ヴォクシー 現場の期待と営業マン魂揺さぶる大ヒットの背景

早くも受注3万台突破!! 新型ノア&ヴォクシー 現場の期待と営業マン魂揺さぶる大ヒットの背景

 2022年1月13日、8年続いた3代目からバトンを受けるかたちで、4代目となる新型ノア・ヴォクシーが誕生した。先代からのコンセプトを守りながらも、ボディ全幅が5ナンバー枠を飛び出すなど、大きな変革が行われた期待のクルマだ。

 新型ノア・ヴォクシーの変化を販売店やユーザーはどうみているのか。先代のノア・ヴォクシーを販売してきた筆者から見る、新型ノア・ヴォクシー像を、独自の目線で解説していこう。

文/佐々木 亘、写真/TOYOTA

【画像ギャラリー】個性的なデザインで登場した新型ノア・ヴォクシー 歴代モデルを画像で振り返る(29枚)画像ギャラリー

若いファミリー層に刺さったヴォクシー!ノアは中途半端なイメージも

迫力のある引き締まったデザインで幅広く支持された初代ヴォクシー
迫力のある引き締まったデザインで幅広く支持された初代ヴォクシー

 ライトエースノア・タウンエースノアの跡を継いで、ノア・ヴォクシーは誕生した。FFプラットフォームで室内は広く、ボディサイズは5ナンバー幅に収まる。両側スライドドアを装備し、ボディ全高は1900mmに迫る数値で、室内高も充分に確保された。

 まさに「箱」に乗って移動するノアとヴォクシー。そのなかでノアには「優しさ」を、ヴォクシーには「凛々しさ」を与え、カローラ・ネッツの各チャネルで販売をスタートさせる。

 当時はまだまだ、クルマへ興味関心が強い時代であり、今のように「乗れればいい」「動けばいい」と、単純な移動手段として考えるユーザーは少なかったように思う。趣味の一部であり、所有する喜びを感じるのがクルマだった。いっぽうで家族のため、クルマ選びには我慢を強いられるという場面も多かっただろう。

 ミニバンであれば家族を納得させられる、お父さんはドレスアップ要素が高いクルマを選びたいという、家族とお父さんの願いを両方叶える存在がヴォクシーだった。若年層から中高年まで幅広く支持されたヴォクシーが、兄弟車ノアを一歩先行するかたちで、人気を手中に収めていく。

 また、人気俳優を使ったCMで、「父になろう」「男旅しよう」と、硬派なイメージを作り上げたヴォクシーは、販売ターゲットが絞りやすく、営業マンにとって売りたくなるクルマだったと感じる。対するノアは、優しい名前そのままに、癖のないキャラクターで安定した販売台数を稼いだ。

 売りに行きたくなるヴォクシーと、買ってもらえるノア。どちらもいいクルマだったと思うが、営業マン魂をくすぐるのは、ヴォクシーのほうだったのではないだろうか。

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