「STOP WAR NOW」。
これは、ロシアのウクライナ侵攻に合わせて、ロシア生まれの二輪ブランド「ウラル」がHPやSNSで発信したメッセージだ。日本法人に取材すると、そこには一市民としての当たり前の思いが込められていた――。
合わせて、現時点におけるウラルの国内入荷状況や今後についても調査してみた。
文/沼尾宏明、写真/URAL JAPAN
【画像ギャラリー】ウラルはリア二輪駆動で悪路に強いオフロード対応のサイドカー(8枚)画像ギャラリー世界唯一のサイドカー専門ブランドとしてファンも多い
ロシアのバイクメーカー「ウラル」は、第二次世界大戦中のソビエト連邦が製造した軍用サイドカーM-72に端を発する。戦後も民間用としてサイドカーの生産は続き、1992年に生産工場を国営からウラルモト株式会社に改組。現在では42か国に輸出され、世界唯一のサイドカー専業メーカーとして好事家に愛されている。
日本国内においては、2007年11月にウラル・ジャパンが設立された。現在では全国20店の認定ディーラー&修理店ネットワークを構築し、国内販売台数は年々20%増のペースで伸長。20代の新規オーナーも多いという。
2022年はウラルモトの前身であるIMZ社の誕生から80周年にあたり、新排ガス規制のユーロ5対応モデルも発表された。
そんな矢先、日本時間2月26日にロシアがウクライナ侵攻を開始。後日、ウラルの動向が頭に浮かんだので日本法人「ウラルジャパン」(大阪府大阪西区)のWebサイトを覗いてみると、黒地に白文字で「STOP WAR NOW」の表記があり、驚いた。
ロシアのメーカーがこのようなメッセージを発信することに筆者は深い意味を感じ取った。さらに調べてみると、ウラル・ジャパンのボリヒン・ブラジスラーフCEO(以下、ブラド氏)は在日ロシア人という。
さっそくウラル・ジャパンにメールで質問をしたところ、3月9日に回答が得られた。
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