2022年5月の登録台数ランキングでは5位と好調なフリードは、2023年秋頃にフルモデルチェンジが予想される。居住性・快適性・機動性のすべてを兼ね備えたクルマが、さらにどのような進化を遂げるのか気になるところだ。
「ボディサイズは大きくなる?」「まだ改善の余地は?」と疑問に思う人も多いだろう。本稿では、フリードが新型になった場合どこまで進化できるのか、その可能性について考えていく。
文/木村俊之、写真/HONDA
【画像ギャラリー】フリードの一部改良で追加された新色と特別仕様車「BLACK STYLE」を写真で見る(13枚)画像ギャラリー3列目が狭い!! フリードもボディサイズが大きくなるのか
周囲のクルマを見ると、モデルチェンジごとにボディサイズが肥大化している。ミニバンの場合、ボディサイズが大きい方がゆったりと乗車でき、居住性や快適性は大きく向上するだろう。
しかし、フリードはサイズをキープして進化を遂げるべきだと思う。なぜなら、フリードが人気の理由には 「ちょうどいい」ボディサイズがあるからだ。手頃なボディサイズでありながら、レジャーでも高い収納力で活躍する。シートアレンジが豊富で前後のコミュニケーションがとりやすく、ミニバンとしての使い勝手の良さは抜群だ。
さらに街中でもスイスイ走ることができる。駐車も難なくこなせるコンパクトカーのような機動性の高さは、フリードの優れたパッケージングから生まれるのだ。
なかには「3列目がもう少し広かったらいいのに」「サイズアップして欲しい」という意見もあるだろう。だが、フリードのユーザーは3〜4人家族の割合が多い。3列目シートが必要になる機会はほとんどないのだ。
だからこそフリードのサイズ感は黄金比ともいえるだろう。「必要なときに3列目があっていい」「毎日の運転が苦じゃない」という声にもあるように、フリードユーザーが必要とする大きさは「今」がベストだと考える。変わらない価値の継続にも期待したいところだ。
走りのホンダだからこそ挑戦して欲しい! フリードの小排気量ターボ化
近年ステップワゴンやCR-Vのガソリンモデルが2.0Lから1.5Lターボにダウンサイジングしている。ユーザーからは、「パワーダウンが心配だったけど、違和感なく走れる」「従来よりも軽快だ」と高評価だ。
現行フリードは、ガソリン・ハイブリッドともに1.5Lエンジンが採用されているが、新型ではガソリンモデルの「1.0Lターボ化」に期待したい。燃費が良く税制でも優遇されれば、販売店としても、さらに売りやすくなるはずだ。
しかし、小排気量で充分な力を持つエンジンの開発は難しい。とはいえそこは「エンジンのホンダ」、メーカーの力で難局を乗り越えてくれると願おう。
さらに1.0Lターボエンジンが実用化されると、ホンダが得意とするコンパクトカーにもいい影響を及ぼす。走りに定評のあるホンダだからこそ、軽快に走るリッターエンジンの開発に挑戦して欲しい。
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