ハイエースの名が登場したのは1967年のこと。国内では5世代、55年に渡って活躍し、現在では世界の商用バンをリードする存在だ。
現行型のH200系が登場して、そろそろ18年が経過する。国内モデルにもフルモデルチェンジの期待が高まってきた。そこで、ハイエースの人気の理由や販売店での立ち位置などを改めて確認しながら、ハイエースの新たな魅力を探っていく。
文/佐々木亘、写真/TOYOTA、ベストカー編集部
【画像ギャラリー】不動の人気を誇るハイエースの歴代モデルと次期型予想CGをギャラリーで見る!!(13枚)画像ギャラリー国内市場におけるハイエースが不動の人気を築いた理由
商用バンとしてのイメージが強いハイエースだが、ラインナップは他にもある。ハイエース・ワゴンやハイエースコミューターといった、モノではなく人を乗せるハイエースも、一定数の需要があるクルマだ。
そのなかでも、本格的な商用使用から、キャンプなどのレジャーで活躍する個人ユースまでを幅広く受け入れるのが、ハイエース・バンである。3代目まではトラックベースの硬派な商用車だったが、4代目となるH100系以降では、個人が乗用車として使用することを見越した仕様変化が起きた。
ハイエース・ワゴンには、高級セダンを思わせるグレードの「スーパーカスタムリミテッド」を用意し、ハイエース・バンのスーパーGLグレードにも、ハイエース・ワゴンを意識した質の高い装備がおごられるようになったのだ。
H200系になると、ワゴンのスーパーカスタムリミテッドはアルファードに吸収される形で廃止される。質感が高いハイエースに乗るためには、スーパーGLを選ぶことが必須条件となったのだ。同時に、ハイエース・ワゴンの個人乗用使用は大きく減り、個人ユースでもハイエース・バンが選ばれるようになっていく。
商用車として必要な積載性や耐久性は、初代からの折り紙付きだ。そこに、商用車とは思えない質の高さとカッコよさが付け加えられたスーパーGL(特別仕様車プレミアムセレクション等)が登場したことで、一気に想定ユーザーの幅が広がった。
国内での不動の人気を築けた一つの要因には、これまでの商用車では考えられなかった、「パーソナル乗用」という切り口で、高い商品力を見せつけることができた点にあると思う。
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