9月から改修工事がはじまる東名高速。その間、営業停止となるSA/PAも存在する。そこで気になるのが、SA/PAで働いている人の給与はその間どうなるのか? 居酒屋のバイトみたく他のパーキングにヘルプ!! なんてケースもあるのだろうか?
文/鈴木ケンイチ、写真/AdobeStock(トップ画像=健太 上田@AdobeStock)
■数日の世界じゃない!! 数カ月営業停止の場合も
日本の高速道路が初めて開通したのは名神高速道路の栗東~尼崎間で、1963年(昭和38年)のことでした。もう60年近い昔の話です。
つまり、高速道路は古いところは50年以上経っていたりしますので、当然老朽化が進んでいます。その対策として、近年あちこちの高速道路で改修のためのリニューアル工事が実施されています。
そうした工事に伴う通行止めによるSA/PAの閉鎖も実施されています。そこで気になるのは、そこで働く人たちのこと。
1日2日であれば、普通のお休みでも構わないでしょう。ただ、災害復旧工事のため今年の12月末までお休みという西湘バイパスの西湘PAの例もあります。長期閉鎖の場合は、どうなるのでしょうか?
■SA/PAの大家さんはネクスコで店舗は民間!? 知られざる構造とは
SA/PAで働く人はどうなるのか? という前に、知っておきたいのはSA/PAの管理体制です。まず、高速道路の管理はもともと日本道路公団という特殊法人が行っていました。今は民営化されて、NEXCO(ネクスコ)グループ(NEXCO東日本/NEXCO中日本/NEXCO西日本)に受け継がれています。
そして、高速道路にあるSA/PAの管理はNEXCOではなく、その傘下にある子会社が行っています。ネクセリア東日本/中日本エクシス/西日本高速道路サービス・ホールディングスの3社です。
そして実際のSA/PAの運営は、管理会社とは別の、民間の会社が担います。これは、高速道路に最初にSA/PAができた1963年(昭和38年)から続く体制です。
どういうことかといえば、最初に高速道路ができたときにまで話はさかのぼります。SA/PAで展開される食事や物販などのサービスを日本道路公団という、いってみれば“お役所”がやるよりも、民間に任せた方がいいだろうと考えたのが理由です。
つまり、道路や建物などは、日本道路公団(今ではNEXCOグループ)が作るけれど、その中でサービスを提供するのは、民間の会社に任せるという体制となっているのです。NEXCOが大家で、飲食・物販の店子が入っているというわけです。そして、そうした仕組みは今も変わりません。
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