1987年から1991年までF1に参戦するなど輝かしい功績を残した中嶋悟氏。ホンダと共に世界で戦った中嶋悟氏だが、現在はスーパーGTなどで総監督を務める。
2019年は「Modulo Epson NSX-GT」としてGT500で戦う。そんな中嶋悟氏だが、2019年からスポンサーをするホンダアクセスの”Modulo”のクルマに乗ったことがないことが判明。
それならば!! ということでホンダアクセスが「中嶋悟Modulo Xに乗る」をテーマに試乗会を実施。その模様をベストカーWebを含む2媒体に公開した。
素直な言動が持ち味の中嶋悟氏。いったいModulo Xの乗り味をどのように評価していくのかご注目!!
【中嶋悟氏プロフィール】
中嶋悟(なかじま・さとる)氏は1953年愛知県生まれ。当時の日本最高カテゴリーだったF2で5回のチャンピオンを獲得。
1987年からは世界最高峰のF1へ舞台を移し、鈴鹿での日本グランプリ開催も重なり日本中が空前のF1ブームになったのも記憶に残る。日本人初のF1フルタイムドライバーだ。
1992年からは監督業に専念。スーパーGT GT500でNSXを走らせ、2019年は64号車のModulo Epson NSX-GTの総監督となる。
長男は同じく元F1ドライバーにして2018年ル・マン覇者の一貴氏、次男の大祐氏もGT500参戦中のレーシングドライバーファミリーだ。
文:大音安弘/写真:ホンダアクセス
■年間6万kmを運転する中嶋悟はどう評価する?
日本のモータースポーツ界のレジェンド、中嶋悟氏が率いる「NAKAJIMA RACING」は、2019年シーズンもSUPER GT500クラスに、ホンダNSX-GTで引き続き参戦する。
チーム体制は、新たに「ホンダアクセス」とタッグを組み、そのスポーツブランド”Modulo”を冠に据えた「Modulo Nakajima Racing」となった。
新たなチームパートナーとなったホンダアクセスといえば、ホンダの純正アクセサリーを展開する会社だが、ホンダの純正コンプリートカー「ModuloX」シリーズも開発も手掛けている。
今回は、現役時代から現在まで、公私ともホンダ車と深いかかわりを持ち、今でもサーキットまでの通勤に年間約6万kmを走破するという中嶋悟氏に、「ModuloX」の試乗をしてもらった。
■S660 ModuloXは元F1ドライバーを唸らせるか?
今回の試乗車は、最新世代のModulo Xシリーズ。ホンダアクセスが専用開発したカスタマイズパーツを装着した純正コンプリートカーとなる。
主なアイテムは、空力特性を向上させるフルエアロ、専用チューニングのサスペンションとアルミホイールによる足回り、スポーティさと上質さを両立させたインテリアなどを装備。
これらのアイテムを新車同様に生産ラインで装着することで、コンプリートカーながら価格を抑えているのもポイントだ。
中嶋氏には、「S660 Modulo X」、「フリードModulo X(ハイブリッド)」、「ステップワゴン Modulo X(ガソリンターボ)」の3台を、高速道路及びワインディングを中心にドライブしてもらった。
まずは軽スポーツカーのS660から中嶋氏に試してもらう。第一印象を尋ねると、「全体的にまとまっているね」という。
「特に足は、路面に対して、じんわりと動く。固めているのに、ゴツゴツした印象もない。上手いことセッティングしているね。
速度域が上がる高速道路でも、路面の凹凸に対して落ち着いた動きを見せる。ノーマルと比べると、サスペンションは、しっとりしているよ」。
またワインディングについては、路面が荒れたところでの追従性の良さをあげた。
「減衰力調整が最もハードなセッティングの状態でも、バタつきもないし、乗り心地もわるくない。僕がセッティングしても、こういう方向性を望むかな」。
S660のModulo Xのキャラクターに納得したようだ。またModulo Xのポイントとして、同じ速度域なら、ドライバーの操作に機敏な動きを見せるノーマルと比べ、Modulo Xの方がゆったりとしており、より安全な運転が楽しめることも挙げた。
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