ある時はトヨタ自動車代表取締役会長、ある時は日本自動車工業会会長、ある時は「マスタードライバー」、そんな多彩な顔を持つ「モリゾウ」さんが、今年もラリーに出る。出まくる。2023年ラリー初戦は「ラリーチャレンジin八ヶ岳 茅野」。今シーズンからGRMNヤリス・ラリーパッケージをドライブするモリゾウさんは、全日本ラリー唐津と結んだライブ中継で、覆面を被って登場し、会場をおおいに盛り上げた。以下、覆面での登場の真相(?)と現場レポートをお届けします。
文、写真/ベストカーWeb編集部
■ニューマシン「GRMNヤリス」で必勝をもくろむ
週末はレースにラリーに大忙しのモリゾウさん、この2023年4月にトヨタ自動車の社長から会長になって、初戦に選んだのはラリーチャレンジin八ヶ岳 茅野(4月16日(日))だった。チーム名は「TGR-WRG GRMNヤリス104」。チーム名にもあるように、マシンはGRMNヤリスのラリーパッケージ。カーボン製のボンネットバルジに加え、リアスポイラーはカーボン製可変ウイングとなり、GRヤリスとの違いを見せつける。
ちなみに「TGR-WRG」は「トヨタ・ガズー・レーシング-ワールド・ラリー・ガマゴウリ」の略で、モリゾウさんがラリー車を鍛えるときに使う愛知県蒲郡市の「KIZUNA研修所」内のグラベルテストコースがその名の由来だという。
昨年のGRヤリスから今年GRMNヤリスへベース車両を変更した理由をモリゾウさんに聞くと、「ラリチャレで最大のライバル小倉クラッチの小倉康宏社長に勝つ、その一点だけ」と明かしてくれた。GRヤリスに乗る小倉さんは本当に速く、モリゾウさんとしては、GRMNヤリス投入で一気に形勢逆転をもくろんだというのが本当のところ。
しかし、ピカピカの新車で、セッティングが出ておらず、加速もまだ本来のものではなかったようで、今回も小倉さんの後塵を拝してしまった。それでもモリゾウさんは「これからよくなるでしょう。不具合は早く出たほうが、クルマを仕上げていくにはいい」と気持ちを切り替えていた。
そして、「応援していただいた方の多さに驚いた」と沿道でたくさんの応援を受けたことが何よりうれしかったようだ。リエゾンでお菓子の差し入れをもらうなど、モリゾウさん人気は凄い!
※「ラリーチャレンジ」とは?…誰でも気軽にエントリーできる参加型ラリーをコンセプトにした国内ラリーの入門編シリーズ。北海道から九州まで日本全国各地で開催しており、2023年シーズンは全11戦を予定。俳優の哀川翔氏や長野五輪金メダリストの清水宏保氏なども参戦。ラリーが開催地域との密着型競技であることから、各自治体と連携して、開催地それぞれの観光名所やグルメ情報を紹介し、ラリーを観戦しながらめぐる「ラリーツーリズム」も推奨している。
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