SUV人気に流されて見た目だけSUVのクルマもチラホラ……。やっぱりSUVなら悪路が走れないと意味がない! ということで実は悪路走破性が高いクルマを5台紹介。意外とタフに走ってくれるクルマを厳選した!
※本稿は2023年5月のものです
文/斎藤 聡、写真/ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2023年6月10日号
■最近のSUVは侮れない!
SUVを名乗ればなんでも売れる、そんな風潮にちょっとモノ申したい気分があったりなかったり……。走破性もさして高くないクルマの外観をSUV風味にして、それで売れればOK、というのはどうにも納得できない。なんてひとりいきっていたのは数年前の話。
いまや電子制御……特にブレーキによる空転制御によって、“なんちゃってSUV”と侮れないくらいよく走るクルマが増えている。もちろん走破性の高さを誇るほどではないけれど、オンロードモデルに対して明らかにアドバンテージがあるレベルは確保する。
その代表モデルにとして挙げたいのが1位に選んだフィットクロスター。ちょっと車高を上げただけのSUV風味のフィットと思っていたら、4WDはメカニカルに後輪に駆動力を伝えているため駆動力の強さを実感できる。155mmのロードクリアランスも想像以上に余裕がある。
e:HEVクロスターはモーターと姿勢制御システムの相性が抜群。ホイールスピンを瞬時に抑え滑りやすい道をスイスイ走ってくれるのに驚かされた。
クロスビーは、特に充実装備の4WDがおススメ。一見するとデザイン重視のSUV風味のモデルだが、スノーモードやヒルディセントコントロール、グリップコントロールを設けて雪道など滑りやすい路面での走破性を高めている。
■電子制御で2WDでも強い
ヤリスクロスはヤリスと言いながらボディがひと回り大きく、ロードクリアランスもたっぷり170mmあるので、悪路走破性が高い。選ぶならオフロードも得意とする“立派なSUV”の4WDがおススメだが、FFもトラクションコントロールとブレーキ制御で一般的なFFレベルを超えた走りを見せる。
ロッキー&ライズは外観もSUVそのもの。ロードクリアランスが185mmもあるので、FFでも思いのほかよく走る。見た目と性能の釣り合いを考えるなら4WDだけれど。
5位に挙げたキックスはモーター駆動ということもあって、姿勢制御装置との相性が抜群。凍結路を走っても、タイヤの空転がほとんど感じられず、スムーズに加速してくれる。4WDはむしろ走りのいいSUVに入れたいくらい。
ありていに言ってしまえば、ロードクリアランスとブレーキの空転制御、これによって悪路走破性は驚くほど高くなったというわけだ。
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