【これは珍なり】 〜曲面に貼れる便利なステッカー〜

【これは珍なり】 〜曲面に貼れる便利なステッカー〜
 <br>こちらはA4サイズ版のパッケージ。サンプルはヘルメットだがもちろん使い方はあなた次第だC A4サイズは1430円(税抜)

こちらはA4サイズ版のパッケージ。サンプルはヘルメットだがもちろん使い方はあなた次第だC A4サイズは1430円(税抜)

 ステッカーを愛車に貼る読者の皆さんも多いだろう。でも市販品だとどうしても他人と「カブる」ことは避けられない。そこで世界に1枚だけのオリジナルステッカーを作るなんて人もいる。そんな人の救世主が「エーワン」だ。

 家電量販店などの印刷紙コーナーに行くとかなりの高確率で見ることができる、同社のステッカー素材。パソコンと家庭用のプリンターでサクサクッと世界で1枚だけのオリジナルステッカーを作れてしまう優れモノ!!

 でもこれだけでは『これは珍なり』に登場させるわけにはいかない。が、11月16日にエーワンのステッカー素材に興味深い製品が加わり、これが放っておけないネタ。さっそく見ていこう!!

 その名も「手作りステッカー 曲面にも貼りやすいタイプ ホワイト」。「曲面にも貼りやすいタイプ」というそのままのネーミングがいい。お値段はA4サイズが1430円、はがきサイズが700円。ともに税抜き価格で2セット入っている。

 これまでも同社の「手作りステッカー」シリーズは存在していて、担当も何度か使った経験がある。しかし、そこにはどうしても歯がゆい不便な点がひとつあった。

 それは曲面に貼りにくいこと。特にサーキット走行用のヘルメットや、グラマラスなデザインのクルマは曲面が多く、貼る際にすぐシワになって大変なのだ。1枚の真っ平らな紙を曲面に貼るのだから、簡単にすむワケがない。でもキレイに貼りたいのが一般ユーザーの本音。そんな声にエーワンが応えてくれたのだ。

「多くのユーザーの方から曲面にもキレイに貼れるような製品を望む声がありました。今回は3Mのカーラッピングの技術を活かしていますよ」とエーワン製品担当でスリーエム ジャパン所属の澤木さんは言う。

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ステッカーを印刷した直後の状態。かならず保護フィルムを上から貼って湿気などから守ろう

 えっ、3Mというと泣く子も黙るフィルムやテープ界の最先端を行くあの会社ですか!! 聞いてみると実は「エーワン」は3Mジャパングループの企業とのこと。「そりゃーすごい製品に違いない!!」と言いたいが、このコーナーとしては迂闊にオススメするワケにはいかない。「実際にやってみないとわからない」というのが正直なところ。

 ということで今回はアニメ好きであり、ITにも精通していて、さらにBCでカメラマンを務める西尾タクト氏にサンプルを作ってもらった!!

 アニメ好きとしてステッカー作りには一家言ある西尾氏。年間何十回もステッカーを作るだけに製作の依頼をしただけですこし険しい表情。

「印刷はうまくいっても、貼る段階になって空気が入ってシワシワになることも

非常に多くて。うまくいくとはかぎらないです」とのこと。

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保護フィルムは定規を使ってゆっくりと貼ると確実性が増す。説明書を熟読しよう

 ステッカーにかなり苦しめられた経験があるようだ。「百聞は一見にしかず」で西尾氏にさっそく製品を渡してみた。2日後完成した製品が編集部に到着。ぜひ一緒に完成させたいとのことで、保護フィルムを貼る前の状態で持ってきてくれました。

 まずはステッカーの台紙に保護フィルムを貼る作業。これはかなり集中を要する作業だが、定規などを使いながら少しずつやれば大丈夫。そしていよいよ貼り付け!!

 今回は「曲面にも貼りやすいタイプ」なのですこし意地悪して、曲面しか存在しない競技用ヘルメットに貼ってみた。むむっ、ロゴは非常にすんなり貼れたぞ。今までのステッカーだと切れ目を入れたり、ドライヤーで柔らかくしたりなど涙ぐましい努力をしていたのに……。このステッカーは「粘り」がある感じでスルっと空気が抜けた。

 「そんな四角いロゴなら誰でも貼れるでしょ!!」という疑念の声も聞こえてきそうなので、今度はもっと大きな「志条わかばちゃん」ステッカーを貼ることに(ちなみに「志条わかばちゃん」は西尾氏のラリープロジェクト用のオリジナルキャラです)。

 この大きな1枚を無事に貼れるワケがない。そう思って貼ってみると、すこーしだけシワになったものの、99%はキレイに貼れている。しかもかなり簡単にピタッと貼ることができたのだ。曲面に吸い付くような感触は1度経験してほしい。

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ご覧のように曲面にもピッタリと貼れる。まるで塗装したかのような仕上がり

 技術的な話をスリーエム ジャパンに聞いてみるとこのステッカーシートには「3MTMコンプライTM 粘着剤」が使用されているそうだ。

 「粘着剤層にエア抜きの溝が入っており、エアが細かい溝を通って抜けていきます。ステッカーを貼った時に発生するエアの巻き込みを軽減し、キレイに貼ることができます」とのこと。

 またステッカーの素材も従来タイプのポリエステルフィルム素材のステッカーに比べ、今回採用した塩ビ素材は柔らかく、曲面部分への貼りやすさが向上したそう。3Mの持つカーラッピングの技術を採用しながらも、家庭のプリンターで印刷できるように工夫を施したとのこと。

 今回のステッカーのイラストなどはプロの西尾氏がイラストソフトで描いたデータだが、一般的なユーザーにはそのようなデータを作るのは難しい。そこでエーワンではステッカーデータをウェブ上で製作することのできる「ラベル屋さん」というソフトも無料で展開している。

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「ラベル屋さん」の操作画面。親切なマニュアルも完備されているので安心。オンラインで操作できるのでダウンロードの手間が不要だ

 ウェブ上で作ったデータを簡単にステッカーに印刷できるソフトだ。ソフトとハードでステッカー製作を助けてくれる体制は非常に心強い。他のドライバーと差をつけたい、そんな思いを叶えてくれる製品だろう。この製品の登場で、この冬は愛車の曲面のお手軽チューンブームが発生するかもしれない!?

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