うだるような暑さでエアコンなしでは過ごせないが、クルマの燃費を気にして温度を下げない人もいる。ところが意外な事実。エアコンは温度を上げすぎても燃費が悪化するというのだ! いったいなんで?
文:ベストカーWeb編集部/写真:Adobestock(トビラ写真=alones@Adobestock)、ベストカーWeb編集部
■日本車は25℃、輸入車は22℃がもっとも効率がいい
会社の省エネ対策などで「エアコンは28度に」といった声かけがなされたためか、エアコンの冷房は「温度が高いほど(暑さをガマンするほど)省エネ」と思いがち。
実際、住宅用エアコンはそれで間違いないのだが、自動車用のエアコンはちょっと事情が違う。なんと25℃が、一番効率がいい温度なのだ。
実はこれ、現在はマレリとなった電装品メーカー、カルソニックカンセイが2017年に明かしたこと。
カーエアコンは冷媒の圧縮・膨張によって熱の出し入れを行うが、同時に車内外から空気を取り込んでそれ自体の冷却・除湿も行っている。設定温度が高いと、この取り込む空気を一度冷却・除湿する過程で多くのエネルギーを使うため、燃費を悪化させてしまうのだそうだ。
■後席を冷やすにはダッシュボード中央の吹き出し口を使う
ちなみに25℃がベストなのは日本車の場合。輸入車の場合は内部の制御が異なるため、もう少し低めの22℃がもっとも効率がいいという(EVなどが使うヒートポンプエアコンも作動原理が異なる)。
なお冷却効率を高めるには、車内が冷えた後に気流を「内気循環」にすることが望ましいが、長時間この状態にしていると呼気によって二酸化炭素の濃度が高くなり、眠気の原因になる。30分に1回程度は外気導入に切り替えることがいいようだ。
後席の乗員に冷気を送りたい場合は、ダッシュボード両脇の吹き出し口よりも中央部の吹き出し口を使ったほうがよいとのこと。両脇の吹き出し口は冷気が窓ごしに伝わるため、ガラスの熱で暖められて効率が落ちるそうだ。
まだまだ暑い日が続きそう。快適で、経済的なドライブを楽しもう。
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