いまではレトロアイテムとなったバスの方向幕……しかし達人によるとまだ入手可能であるという件

いまではレトロアイテムとなったバスの方向幕……しかし達人によるとまだ入手可能であるという件

 今や絶滅が危惧されてきた方向幕を記者は何十年にも渡って集めてきたが、ここ30年で手に入れる方法が大きく変わってきた。これまで記者が体感してきた方向幕の集め方を語ってみる。

(記事の内容は、2025年9月現在のものです)
執筆・写真/高木純一
※2025年9月発売《バスマガジンvol.130》『方向幕の世界』より

■かつてはバスイベントで実物を見ながら購入できたが……

バス会社としての廃品販売コーナーの全体図。中でも表示機付きの方向幕はとても目立つ
バス会社としての廃品販売コーナーの全体図。中でも表示機付きの方向幕はとても目立つ

 2000年代に入る前までは今よりバス趣味人口が少なく、1990年代以前ではバスの写真を撮る人はもちろん、バスに興味すら持たれなかった時代であった。

 そのため、いまでは盛んにおこなわれている「バスイベント」というもの自体がほぼ無かった。バスに趣味すら持たれなかったのだから、当然この頃に方向幕を集める人は皆無であり、バス事業者も方向幕は普通に廃棄していた時代である。

 本題からいささか話が外れたが、そのバスイベントが方向幕を手に入れる最大の機会である。バスの日(9月20日)周辺に各バス事業者やバス協会主催のイベントが開かれ、バスの展示やグッズの販売が行われている一角に「廃品販売」コーナーがあったりする。

 廃品というのは、バス会社内で予備でとっておいたりしたが使わなくなった部品等をいい、事業者によって販売品目はさまざまだが、ほとんどの事業者で方向幕が売りに出されていた。

 筆者も方向幕を初めて購入したのが、このバスイベントであった。だが、当時は方向幕より車内放送テープの方が人気があり、大きくて重い方向幕はあまり人気が無かった。

■21世紀に入るとLED表示器が増えたため幕が多く出回った

最近の方向幕販売の例。希少品扱いで出品され、最初から高額での販売になっている
最近の方向幕販売の例。希少品扱いで出品され、最初から高額での販売になっている

 さらに、たくさんの本数が売り出されると、現場でも内容を確認せずに出すため、「どの営業所のものか? 状態は? 使用時期は?」がわからないことがほとんどであったのも、方向幕に手を出しにくい要因であったと思う。

 そして値段。いまでは1本1万円近く、または1万円を軽く超えて販売される例も珍しくなくなってきたが、当時は数千円もしなかった。

 2000年代後半からはLED表示機搭載車が増え、使わなくなった方向幕の放出量が多くなったが、「表示機付き」での売り出しが多くなってきた。

 これはLED化で丸ごと外したパターンと、廃品として売るためにわざわざ外してきたパターンとある。この頃から事業者の方でも「イベントの為に部品を集めはじめる」動きが出てきた。

 2010年代になると、いよいよ方向幕がなくなった事業者も出始め、値段が高騰し始める。売り出せる方向幕の数も少なくなってきたため、抽選や入札制度が出現してきた。コレクターの競争が激化し始めた時代である。

 2020年代周辺からはバス事業者も方向幕を希少品扱いとしてきて、オークションの目玉として出品したり、販売価格がさらに高騰する状態になった。筆者が知る限り、販売価格が100倍に跳ね上がった事業者もある。

 この頃になると事業者側も方向幕を検品してから売り出すようになり、内容の告知や状態を提示したうえで購入できるようになった。

 いまではイベントで購入するよりも、インターネットを通じて購入することが増えてきているのも、時代の流れだと痛感せざるを得ない。

【画像ギャラリー】時代を経て「レアもの」に!! 廃品としての出品が少なくなってきたバスの方向幕(7枚)画像ギャラリー

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