神奈川県の国府津と静岡県の沼津を、内陸部にある御殿場を経由して繋ぐJR御殿場線。端から端まで線路の横にビッタリくっ付いて進めとまでは言わないが、なるべくこの御殿場線の沿線に寄せながら路線バスで移動できないものか……ちょいと試してみた。
文・写真:中山修一
(バスマガジンWeb/ベストカーWeb内本文上とギャラリーに、御殿場線に寄り添う路線バス旅の写真があります)
■理論上は可能な御殿場線風バスの旅
御殿場線沿線に近いところを走る路線バスがあるかどうかを別記事で紹介して、神奈川県と静岡県の県境付近を除けば、物理的にはバスが繋がっていると確認した。
それを踏まえて、果たして理屈通りのルートとバス路線を利用しながらホントに進んで行けるのか。今回は実践編ということで、まずは御殿場線の起点である国府津駅へ赴いた。
■振り出しからコケる
御殿場線の国府津〜松田間10.2km相当の区間を、理屈の上で乗車する路線バスは、富士急モビリティが運行している「国07系統」。国府津駅〜新松田駅(松田駅の隣)を直通する理想的な道筋を描いてくれる1本だ。
それならこれに乗れば、と国府津駅発の時刻に目を通すと、新松田行きの便は平日の朝と夕方しか出ておらず、振り出しから理屈通りに行かないのが現実であった。
さっそく進路修正が要求され、御殿場線から多少離れてしまうのは致し方ないながらも以下のバスに切り替えた。
【1】国府津駅→(箱根登山バス)→小田原駅東口 7.2km 500円
【2】小田原駅東口→(富士急モビリティ 小14系統)→新松田駅 15.6km 870円
■次の区間はワンアンドオンリー
続いて攻めるのが松田〜谷峨間9.8km相当。ここを通っているバスはほぼ1種類と考えて良く、どちらに転んでも理屈通りのバスを選択するしかない。
ただし、当日は別記事向けのロケ(神奈川県の道の駅ぜんぶバスで行く)と同時進行していた関係で、ちょっと寄り道が挟まってしまったのは悪しからず。
【3】新松田駅→(富士急モビリティ 松62系統)→丹沢湖 23.5km 1,030円
【4】丹沢湖泊まり(この時点でもう夕方)
【5】丹沢湖→(富士急モビリティ 松62系統)→用沢 8.6km 370円
【6】用沢→(徒歩)→清水橋 1.6km 0円
※この区間の出発点/到着点はシミュレーション時と同じ停留所
■やめとけ! 絶対にやめとけ!!
前行程で丹沢湖泊まりにしたのは少々理由があった。次の谷峨〜駿河小山間4.6km相当の、県境越えを控える区間にはバスがなく、徒歩連絡が確定していた。
それに加え、午前中に歩き始めると、駿河小山駅〜御殿場駅間を結ぶ富士急モビリティの路線バスにうまく繋げられる予測が立ち、丹沢湖で一泊すると時間的にベストだと踏んだところによる。
しかしこの区間、マップアプリで検索すると徒歩ルートを出してはくれるのだが、来る前からある懸念を抱いていた。谷峨→駿河小山へと導く唯一の道が国道246号だということ。
なにせ相手は、「万年デスロード」、「歩行者キラー」、「クルマなしでは近づきたくない国道」などなど数々の栄冠をほしいままにしてきた、あのニーヨンロクだ。
どうせ歩道部分は取ってつけたくらいの代物でもまだマシなほうで、そもそも歩道なんか無いんじゃないの? そんなひどく嫌な予感が源泉掛け流しの如く湧き出てくるわけで。
不安を抱えながら246号へ足を踏み入れると、一応歩道のようなものはある。ところが「ここ歩くヤツなんか地球上のどこに居るんだよ!?」と言わんばかりの放ったらかしぶりが、それはそれは素敵なこと。
車道と歩道を柵などで隔てていない場所に至っては、疲れを知らない植物さん達が歩道部分に進出してきて通れず、車道に下りないとダメだったりするタイミングに限って20トン車の7連コンボが迫ってくるわけで。
しかも、途中で反対車線側の歩道へ行きたいのに渡れる場所やチャンスがゼロに近い、絶望的な状況に立たされていると気づいて奈落の底へ叩き落とされる心境の中、静岡県に入ったら入ったで今度は完全に歩道がなくなった。
それを尻目に絶え間なく迫り来る大型トラックの巨濤……何だよこれ?
246の本性をパンパンに詰め込んだような地獄の道筋。こんなのダメだわ危なすぎるわ、やめとけ! 絶対にやめとけ!!
谷峨〜駿河小山間に限っては、たとえ電車NGルールでも電車使うべきだと思います。アート・ザ・クラウンが泣いて土下座するくらい怖ぇんだもん。
何事にも経験、とは大切にしたい格言であるけれども、経験しないほうが良い経験ってこういうのを言うんだろうなぁ。
【7】清水橋→(徒歩)→駿河小山駅 5kmの予定が道の構造上遠回りを余儀なくされて9km 0円












