■ついに出た!交番表に「教育」
実際にはそんなリサーチをしたところで、あくまでも記者の勝手な希望にすぎず、そもそも中型車の路線を割り当てられるかどうかすらも定かではないのである。よって、すでに2路線は運行しているので、残り6路線のうちの1路線を担当することになるのだろう。可能性としては、高輪・田町・赤坂・青山・麻布西・麻布東の各ルートのうちの1つということだけが確定事項だ。
運転士が不足しているのはどこの事業者でも同じなので、90名近く在籍する乗合運転士の運行可能路線や個々の勤務事情により不足しがちな路線に投入されるだろうことは容易に察しが付く。そういう話を運行管理者としていると、なんとなく田町ルート推しのような気がしてならない。
記者の勝手なリサーチ結果も田町ルートが好みという運転士が優勢だったし、このまま田町ルートに決定するのかなと漠然と考えた。そもそも記者の方から希望を言えるわけでもないし、もちろん正式に希望を聞かれたこともない。運行管理者との会話の中で勝手に攻防戦を楽しんでいただけだ。
そうしているうちに翌月の勤務希望日を出し、乗務日に仕業が割り当てられていく。その中で「シャトル」の文字があったのだが、「その日だけは便宜上シャトルを入れていますが、まだ未定ですよ」と告げられた。正社員運転士の仕業の兼ね合いや、希望休を割り当てるために調整しているのだろう。
記者が臨時運転士として入社したそもそもの理由の一つに、記者が1仕業入れば正社員の仕業が1つ助かり、休める人が増えるというのがあった。よって勤務日であれば何の仕業を入れてもらっても構わない旨は伝えてあるので、未定であろうが何であろうが一向に差し支えない。
当該日の仕業が決まり、交番表の欄外「教育」のスペースに名札が掲示されていた。これは芝ルートを訓練する際に見た表現で空車教習を意味する。もし営業教習ならば交番表の仕業欄に教官運転士とともに表示されるからだ。
■3路線目は田町ルートに決定!
そして詳細を運行管理者に確認しに出向くと、当然のように涼しい顔で「田町ですよ」と告げられた。これで3路線目は田町ルートに決まってしまった。そこからは営業所で路線図と時刻表が掲載されている冊子をもらい、まだ全線乗り通したことすらない田町ルートの予習を始めた。
とはいえ、乗客としても乗ったことがないので道順のイメージトレーニングは不可能だ。しかし道順は空車教習を丸1日やれば覚える自信はある。問題は芝ルートでもそうだったように、ルートは大丈夫でも、バス停の位置関係を把握する方が厄介だ。そこで見つけにくい特に夜間にわかりにくいバス停の存在を他の運転士にリサーチし始める。
こういう時に皆さんが、貴重な休憩時間であろうと勤務終了後であろうと、自身の体験で余すところなく教授してくれるのがフジエクスプレスの良いところだと思っているし、実際に親切に教えてくれた。同僚運転士に感謝しつつ、空車教習の日を迎える。許された教育日は1日限りだ。
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