高速バスは比較的長い時間乗車するイメージがあるが、高速道路を使った路線でも中距離や県内移動のバス路線というのも存在する。ちょっとした移動で一気に目的地までというのもなかなか魅力的だ。今回は乗車時間の短い都市間高速バス路線に乗車したのでその様子をお届けする。
文/写真:東出真
編集:古川智規(バスマガジン編集部)
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■広島バスセンター
今回の出発地は広島市である。中国地方最大の都市で玄関口の広島駅は昨年大規模なリニューアル工事の末、路面電車が2階から出発するホームを備えるなど新幹線や在来線からの乗継が非常に便利になった。
現在は引き続き南口の整備工事が進められており、最終的な完成は2028年度末だ。その広島駅から路面電車に乗車して10分ほどで到着したのは紙屋町東電停である。市内の中心部に位置しており、見渡す限り高いビルに囲まれている。その交差点角に見えているのが広島バスセンターが入るそごう広島店のビルである。
1974年に完成したこのビルは「広島センタービル」という名称で、ビル内に広島バスセンターが入る複合商業ビルである。見上げた上部に大きく書かれたそごうと、広島バスセンターの文字が時代を感じさせる。ちなみに外壁の特徴的なデザインは広島ということで鯉のうろこをイメージしたものだそうだ。
エスカレーターで3階に上がるとコーヒーショップやコンビニの奥にバスセンターの施設が見えてきた。近年のリニューアルで、案内板やモニターが追加され利用度が向上したようだ。方面別ではなく発車時刻順に表示されているので、どこのモニターを見ればいいか分からないという点は解消されているようだ。乗り場を確認したあとは時間があったので、事前に券売機で乗車券を購入した。
■クレアライン
切符を購入後、早速乗車するホームへと向かった。広島バスセンターはこの「広島センタービル」が完成した1974年に同時開業した施設で、ホームの半分がビル内に、もう半分は外という構造で横長のロータリー形状となっている。
その外側に降車ホームや乗車ホームが並び、内側はバスの待機場となっている。今回乗車するホームは6番で、ちょうど外に出たところの場所だ。ここは県内高速バスの乗り場で、主に東部・南部の路線が出発している。しばらく待っているとやってきたのは、呉行き高速バス「クレアライン線」である。
広島電鉄とJRバス中国の共同運行で行っているが、この便はJRバス中国の担当便だったようだ。早速乗車して空いている座席に座る。全席自由席なので事前の予約なしで乗車でき、どこに座ってもOKだ。ただし座席定員制なので満席になるとそれ以上乗車できない。この便は約10人弱が乗車して出発となった。
広島バスセンターを出たバスは、まずは広島市内を走行する。バスセンターが3階なので長いスロープを下っていくのもこの施設ならではの風景だ。すぐ向こうには2024年にオープンしたサッカー競技場「エディオンピースウイング広島」の建物も見ることができた。広島バスセンターをぐるっと回った後、南へと向かう。
市内を横断する平和大通りを横切り市役所前バス停、南区役所前バス停を過ぎると、ここからは2ルートの仁保IC経由と宇品IC経由に分かれる。呉へ向かう人が多いのと細かいニーズに応えた形なのだろう。
時刻表を見ても休日は運行時間帯で毎時2~3本なのに対し平日の朝夕は5~6本と利用度の高さを感じさせる。今回乗車した車両が補助席があるタイプなのもそういうことなのだろう。




