■基準その3:ある装置が生み出す最高速度
車種によってマチマチではあるが、速度計に140km/hや160km/hと記してあっても、そこまで速度を出せないようにしたバス車両もある。
いわゆるスピードリミッターが標準で付いているものがコレに該当し、高速バス/貸切バス用でハイデッカータイプの大型車にリミッターを標準装備している車種がある。
リミッター付き車両の例として、三菱ふそう製「エアロクィーン」を挙げてみると、カタログデータで115km/hがリミッターに設定されているとのこと。ゆえに、この基準での最高速度は115km/hになる。
■基準その4:“足”が決め手な最高速度
普段ほとんど注目されない気がするものの、バスの最高速度を左右する自動車の主要パーツが存在する……タイヤだ。
大型車用のタイヤの側面には、「275/70R 22.5 148/145J」のような、数字やアルファベットの羅列が刻印されている。
それぞれの文字にはちゃんと意味があり、ここで注目したいのは末尾に記されたアルファベット。大型車両のタイヤは「J・L・N」の3種類に分かれる。
このアルファベットは速度記号と呼ばれ、走行時にタイヤが問題なく機能するスピードの限界(最高速度)を表したものだ。「J」は100km/h、「L」は120km/h、「N」は140km/hとなっている。
では、どのアルファベットのタイヤをバス車両が履いているのか……街中を走る、もしくは停車中の車両を観察してみると、全部ではないだろうが「J」のタイヤが結構多い。
とどのつまり、性能的に150km/h出せるバス車両があったとしても、「J」のタイヤを履いている限り、実質的な最高速度は100km/hに収まるわけだ。
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