おうち時間が長くなりリモートワークが増えたとはいえ、出張自体がなくなるわけではないし、かといって本格的な旅行に出かける空気でもない。それでも以前よりは比較的時間は自由になる出張時に、ちょっとだけ足を伸ばして心身ともに癒していただけたらという趣旨で、福岡県の温泉のひとつを紹介する。
文/写真:古川智規(バスマガジン編集部)
【画像ギャラリー】出張途中に立ち寄り温泉!駅からの無料バスが大活躍(16枚)画像ギャラリー鉄道あるの?バスあるの?
今回紹介するのは記者が出張の際によく行く「源泉かけ流し温泉 ほうじょう温泉ふじ湯の里」だ。どこにあるのかというと、福岡県田川郡福智町。がっつり筑豊地方なので昔は炭鉱で栄えた地域だが、閉山とともに人口は減少の一途をたどり周辺の鉄道路線も次々と廃止された。
福智町は福岡県でも中央部に位置し、福岡市よりも若干だが北九州市に近い。鉄道は国鉄伊田線や糸田線を引き継いだ平成筑豊鉄道が運行している。バス路線も西鉄が多く走っていたが、現在ではほとんど廃止されてしまって数路線が残るだけだ。
特に少子高齢化が進んでいる地域なので交通弱者が多く、救済のために巡回福祉バスが走っている。なんと運賃は無料で、福祉バスという名称になっているが誰でも乗車できる。5路線のうち2路線が「ほうじょう温泉」を経由するほか、同施設の直営で平成筑豊鉄道金田駅から無料送迎バスが出ている。
いずれのバスもマイクロバスでの運行だが、運賃は無料で平成筑豊鉄道のダイヤに合わせられているので、列車を選べば連絡はスムーズだ。金田駅には福岡市、または北九州市からは直方駅経由で平成筑豊鉄道を利用して行くことができるほか、後述するがバスファンには福岡からバスを乗り継いでいくことも可能だ。
自販機で温泉売ってます!
金田駅から送迎バスに乗車すれば10分ほどで到着する。巡回福祉バスを含めたダイヤなどは、画像ギャラリーに収録しているので参考にしていただきたい。駐車場を見るとやはり地元利用が多く、自家用車での来場が多いものの送迎バスにも数人は乗車していたので、鉄道利用者も少数ながらいるようだ。
駐車場の奥には温泉の自動販売機があり、100円で100リットル購入できる。さすがに旅行者だと利用は無理だが、気に入れば次回クルマで来るときに20リットルタンクを5個トランクに詰めて行けば、温泉が買える。
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