【乗り物酔いする人必見】バスはどこに座るのが正解?

【乗り物酔いする人必見】バスはどこに座るのが正解?

 乗り物酔い、とくにバスは苦手という人も少なくないハズ。そして乗る際には少しでも酔いにくい場所に陣取りたいところである。だが修学旅行の際など「酔いやすいひとは前のほうに!」とよく聞いたものだが、実際問題どの場所が一番酔いにくいのだろうか!?

文/写真:古川智規(バスマガジン編集部)

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最近のバスは揺れはかなり改善!

 以前にバス車内でのいわゆる乗り物酔いについては詳しい記事を書いているのでそちらをご覧いただくとして(関連記事参照)、「酔いやすい人は前」という理由を考え、その他の席でも酔いにくい方法を伝授しよう。

 まず乗り物酔いはなぜ起こるのかという根本についてだが、主な理由の一つは揺れである。 最近のバスのエアサス(空気バネ)は優秀で、不快な揺れはほとんどないが、揺れの小さい場所は前後輪の中央(バスの中央ではない)なので、オススメはやや前方ということになる。

脳の混乱も酔いの原因

 そして第二の理由は脳の混乱である。目で見ている風景は刻々と変化するが、ヒトの脳は無意識にその動きの一歩先を読んでいる。しかしバスのような長い乗り物ではバスが曲がり始める時と実際に自分の座席位置が曲がり始めるまでにはタイムラグがあるのだ。

バスの中央と前輪後輪の中央は若干ずれる
バスの中央と前輪後輪の中央は若干ずれる

 これが連続して起こると、予測した動きと実際の動きが一致せず、脳が混乱し始める。よって前方に座れば運転士がハンドルを操作するタイミングと風景が一致するので酔いにくいと言われている。 この完全一致の座席は最前列からタイヤハウスの上あたりまでだろうか。バスの前輪は運転席よりも後ろにあるので、実際には運転士のハンドルは乗用車よりも若干遅い。

眠るか脳をだますか!

 不幸にも後方座席になってしまった場合は、寝るのが最も酔わない方法だ。寝てしまえば風景の情報は入らないので、混乱は起きない。 そうは言っても真っ昼間のバスではそんなに寝てもいられないという場合は、次の手だ。

 よく遠くの風景を見ると良いとされるが、これも有効で遠くの風景はバスがどのように動いても大きく変わることがないので混乱しにくいというわけだ。ただし不意に目線を近くに持ってくると途端に酔いやすくなるので注意だ。

右カーブでは視点をカーブの出口に向ける
右カーブでは視点をカーブの出口に向ける

 例えば最後尾座席に座っていても、カーブの多い道路だと左右の窓からはカーブの先の道路が見える。そして常にカーブの出口に視線を移すことで目には常に直線を動いているように見えるので、実際の動きと風景が一致する。

カーブが終われば視点は前方へ
カーブが終われば視点は前方へ

 具体的には左カーブが左側の窓から見えたらそのカーブの出口を見つめる。カーブに入ると道路は一時的に直線になるので視線は前方になっているはずだ。やがて右カーブが見えてくるので、今度はカーブの出口に目を移すと右側の窓に視線が移動している。コツは二輪車の乗り方と同じ?

 この連続で、目にはバスが曲がっているようには見えなくなるので酔いにくくなる。 二輪車の運転方法と全く同じことをバスの座席でやるのは面倒だが、後方座席に当たってしまい、酔ってしまうよりはマシだろう。これらは一つの参考事例だが、内服薬もあるので快適なバス旅をお楽しみいただきたい。

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