京成バスが委託を受けて運行しているのが、江戸川区コミュニティ交通だ。2022年4月から実証実験という形式でスタートし、日野ポンチョを走らせている。
1路線しかないのだが、実際に乗車して新ルートを確認し、その有用性や今後の見通しについて考察した。
文/写真:小野寺利右
編集:古川智規(バスマガジン編集部)
安定の日野ポンチョ!
江戸川区のコミニュティバスが、2022年4月から走っているのは既報の通りだ。正式には「江戸川区コミュニティ交通」といい、現在実証(試験)運行としてスタートした。江戸川区が主体となり地域からの意見を聴取しルートやバス停を決定したものだ。
運行期間は令和4年(2022年)4月1日から12月31日までで、実際の運行は京成バス奥戸営業所が担当する。運行区間はJR小岩駅から小岩周辺、上一色と興宮町を経由し小岩駅に戻るルートだ。環状で狭い道に入るややこしいルートなので車内掲示の路線図を示す。
使用車両は日野ポンチョで、昨今のコミニュティバスの定番だ。女性や子供たちには可愛いと言われ今では各地で馴染みのある車両である。京成バスと同じデザインだがなかなか似合っている。
小岩駅南口から乗車
始発地の小岩駅南口から乗車した。やってきたのは奥戸営業所の日野ポンチョ、社番1502号車。小岩駅南口の乗降停留所は0番のりばで環七シャトルセブンや、空港リムジンバスも発着する。出発するとロータリーを回り、まずはサンロード商店街に入る。
このサンロード商店街は荷役のためのトラックがいたり停車中の乗用車がいたりして歩道付きの2車線ながら狭小だ。しかも厄介なことに道路は直線ではなく、カーブしながら進む。しかしそこは小型のポンチョなので、大型路線バスと比較すると通過しやすそうだ。
道なりに進み柴又街道の信号を左折する。そのままJRのガードをくぐり蔵前橋通りをまた左折する。この途中には京成バスの南小岩八丁目停留所と柴又新道停留所があるが、このバスは通過する。
交通空白地帯の西小岩と興宮町
蔵前橋通りを進み、やっと一つ目の停留所、小岩駅北口停留所に停車。ここは他の系統の京成タウンバスもあり乗り換えができる。東方面は京成小岩駅や、市川橋を渡り、JR市川駅まで行ける。西はJR亀有駅とJR新小岩駅まで行ける。ただし新小岩駅は東北広場行きなので駅までは若干距離があるので注意が必要。
小岩駅北口を過ぎるとバスは西に進む。奥戸街道と二又で別れ新中川の上一色橋東交差点を左折する。鹿本通りに入り、いよいよここから交通空白地帯に入る。すぐに西小岩一丁目停留所に停車する。循環路線なのでここから路線はループ状になり再び戻る。よって西小岩一丁目には両方向に停留所がある。
そのまま南に進み再びJRのガードをくぐり、辰巳新橋東詰を右折する。辰巳新橋を渡るとこの地域が興宮町だ。この道路は辰巳新橋通りといい、環七通りまで伸びている。
辰巳新橋通りには興宮町北、南停留所の二つがある。そして鹿本中学信号で環七通りの内周り線に入る。ここは環七通りの本線は陸橋で、松本連続陸橋と呼ばれる区間だ。