夢とロマンが詰まったクルマこそ、皆さん愛し、長く付き合えるクルマではないだろうか。クルマは高い買い物だ。理屈だけで買える代物ではない。自分の背中をもう一押しするもの、それは夢とロマンではないだろうか。
本企画では、夢とロマンが詰まったクルマを紹介しよう。どれか1台でも「ああ、俺の求めていたクルマはコレだったのか」というクルマが見つかるかも。まずは清水草一氏のチョイスした5台から!
※ベストカー2021年2月10日号より転載
※トップ画像は、編集担当の夢とロマンが詰まったクルマ「メルセデス・ベンツEクラスカブリオレ」
【画像ギャラリー】夢とロマンが詰まったクルマ10台はコレだ!!
■フェラーリ教教祖は意外と現実的? 清水草一の夢とロマンがあるクルマ
世界最小オフローダー【ジムニー/ジムニーシエラ】
ジムニーには夢とロマンがある! なにせ世界最小にして世界最強(かも)のオフロード4WD車なんだから! オフロードを走らなくたって、「走れば最強」というポテンシャルだけで、夢とロマンが満タンじゃないですか!
その夢とロマンを得るための犠牲も最小レベルだ。普段乗りとしてまったく問題なく便利だし。
弱点といえば、まず軽としては燃費がイマイチなこと。特にATはCVTじゃなく、構造的にタフなトルコン4速ATなので、燃費は伸びない。あとは3ドアということですね。後席へのアクセスは、さすがに5ドアには負ける。
でも犠牲はたったのそれだけ! それで夢とロマンがお安く買える! あ、納車待ちが1年以上か……。いや、それもまた夢とロマンだ! フェラーリの新車買うみたいで。デザインも超シンプルで武骨で最高! これぞ夢とロマンの結晶だ!
ギリ手が届くスーパーカー【アルピーヌA110】
もう速すぎるスーパーカーに、夢やロマンはない。逆に、実力を発揮する場がない閉塞感を感じるだけ。籠の鳥と言いましょうか。サーキットを走ればいいんですけど、それもまた籠みたいなもん。
で、現実的な夢とロマンを感じられるスポーツカーのなかで、一番スーパーカー的なのが、アルピーヌA110だと思うのです。馬力は252から292で、かつての国産車の自主規制枠だった280psに近い。思えばあれが夢とロマンの最適値だったのかも……。それで、車両重量1100kgちょい。このスペック、実は我が愛車のフェラーリ328にかなり近い! 328は首都高あたりを流しても最高に気持ちいいよ! アルピーヌはミドシップで操縦性も抜群だし、ハンドリングオタクも完璧に納得だ。これでMTがあれば文句なしなんだけど、そこは惜しい! 私は、これぞラストスーパーカーだと思ってます!
究極の愛されキャラ【フィアット500】
クルマって、常に擬人化されるキカイじゃないですか。でもってフィアット500は、誰が見たって究極の愛されキャラじゃないですか。フィアト500を買うってことは、ペットを飼うようなもの。それだけで生活に潤いが生まれる予感がビンビンするよね! だってかわいい子犬がうちに来るんだから。
もう登場から13年もたつけど、このクルマはまさにタイムレス。進化する必要がない。キミはそのままでいいんだよ、ずーっと一緒にいておくれ。きっとそんな気持ちになれる。ダメなところも全部愛せる!
フィアット500でトコトコ走ってると、しみじみシアワセを感じるのです。フィアット500がくれるのは、永遠のユートピア的な、平穏で癒やしに満ちた夢とロマンだ。キャンバストップならなおさらイイ! ツインエアだとさらにイイ! いまだに買ってなくて本当にスイマセン。
王様気分が味わえる日本車【センチュリー】
センチュリーが見せてくれるのは、荘厳な夢とロマンだ。これは宮殿とかお城みたいなものですから。
子どもの頃、大きくなったら王様になりたいと思ったでしょ? え、思ってない? 新幹線の運転手だった? そう……。でもまあ、センチュリーに乗れば王様気分を味わえる。最低限社長気分。それはまさに夢とロマン! 2000万円というお値段を考えると、なかなか買えるもんじゃないけど、それもまた夢とロマンだよね。
小さいボディにでっかい夢【N-VAN】
子どもの頃、空き地に基地を作って遊ばなかった? 私は隣が空き地だったから、毎日基地遊びしてました。
N─VANはまさにアレだ。大人用の子どもの基地みたいなもの。これを車中泊仕様にすれば、もう基地の完成! さっそく道の駅で車中泊してみよう! 最悪自宅の車庫で寝泊まりしたっていい! 自分の基地だもん! ああ、これこそ夢とロマン。夢とロマンは小さいほうがいいかもしれない。そのほうが大きく広がる気がするから。
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